看板娘
ルナちゃん「ここね、看板娘を募集しているという居酒屋は」
最近、『看板娘』という言葉に憧れているルナちゃん。『看板娘になるような美人のバイトさん』を募集している居酒屋を見つけて、なんとかここでバイトをしたいと思い、マルぼんに泣きついてきました。マルぼんは『絶対採用履歴書』という機密道具を用意。この履歴書を使えば、どんなところでも絶対に就職できるのです。そのかわり、鬼のように高価です。
ルナちゃん「ようし、私の看板娘伝説が今始まるのよー。すいませんー、バイトの面接に来ましたー」
ヒロシ「ちょっと、ちょっと待って! 『絶対採用履歴書』を返してくれよ! それ、僕が小遣いをはたいて買った
やつなんだ!」
ルナちゃん「うるさいわね。これは私がマルちゃんから貰ったものなのよ。近づかないで」
ヒロシ「返せよ、返せよ」
もみ合いになる2人。そこで悲劇が。もみ合いの末、ルナちゃんの右手が誤ってヒロシの胸を貫いてしまったのです。ズシャァァっと。素敵! まるでヒロシの背中から腕が生えたかのよう。
ヒロシ「無念。きゅう」
ヒロ死。
小学生殺害の犯人であるルナちゃんはもちろん、市中引き回しの上、打ち首。首は町に晒されまして、その横にルナちゃんの罪状を説明した看板(打ち首を担当した人の顔写真と来歴、『私が斬り落としました』という直筆メッセージと、ファンレターの送り先なども掲載)が立てられました。こうしてルナちゃんは本当の看板娘になったのでした。完。
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