異世界転移

独楽屋敷

 プロローグ 


 キーンコーンカーンコーン


 二時間目の授業のチャイムが鳴る、俺はいつもと同じ様に教室に入る、すると先生が


「黒咲また二時間目登校か、」


 いつもと同じ反応をする。

俺は高二になってからいつも少し遅れて登校している、それを先生や友達は二時間目登校と言っている、まんまだ。


俺もいつもと同じ様「すいません」と言う


何故、二時間目登校なのか。

最初は先生や友達は家で何かあったか、と聞いていたが俺は「ただの寝坊だよ」と言うと「寝坊かよ!」と、少し呆れた顔で言っていた。

だが、それも最初のうちだけ、二時間目登校が一週間、二週間と続いたので「絶対なんかある!」と心配してくれていたが、俺は理由を語らなかった、半年も。


何故なら!この理由を語ってしまったら完全にコイツは頭がおかしいと思われるから、その理由は、


キーンコーンカーンコーン


 四時間目が終わった。

俺は弁当を速攻で食べ急いで体育館裏に行った。

そこには、十六人の男達が集まっている。

何故そこに俺が行くのかと言うと、修行だ!

ここ居る先輩達は皆、元極悪の不良達である。

中学の時に他校にバイクで乗り込み、暴れまわったらしい、けが人は三十人を超えていたと語る。


では、何故この平和な日本で修行をするのかというと、

いつ異世界転移してもいいようにだ!!


俺は、子供頃からマンガやアニメが大好きで、よく真似していた、黒歴史と言う奴だ。

まぁ、とにかく昼休み、放課後は先輩達と修行している。だから、朝はホントに寝ている。

だから、言えない、分かるよね?

高二で何やってんのと言うわれるのが頭に浮かぶ

そう!何故やっているのか、それは!

高二になった初日、ある夢を見た、

俺が異世界らしき所でバカでかい獣と戦ってる夢だ、その夢では俺は何も出来ず殺された。


咄嗟に起きて夢かと安心したが

少し考えて、もし襲われた時、獣じゃなくて、誘拐とか、殺人犯とかその時に何も出来ず、死ぬのは嫌だと思ったから、先輩達に頼んで修行している。


俺は運動も勉強も普通だ。

しかし、先輩達が教えるのが上手で、

半年で結構強くなれた、と思っている。


昼休みの修行は終わり、教室帰った。


教室に入ると、

楠瀬由紀くすのせ ゆき藍川 愛あいかわあい山本 龍輝やまもと りゅうき一ノ瀬 洸介いちのせ こうすけ

4人に囲まれた。

この4人はクラスで嫌、学校中で人気者達

楠瀬と藍川は2大美女と呼ばれ

楠瀬はカワイイ系、藍川愛はクール系

一ノ瀬は生徒会長&王道イケメン&正義感の塊

山本は副会長&男気イケメン


それに比べて俺は、泣け、否!

ブスでは無い!

普通だ!至って、ふつう.ふつぅ.ふっぅ…


自虐していると

目の前に居る、一ノ瀬に「誰にやられた、先輩か?」と聞かれ、

何故そんなことをと、自分の体を見た。

ホコリまみれ、怪我だらけだった。


俺はすぐさま理解した。

俺じゃ無くても分かる、手には微量の血、

顔は少し腫れている、制服はあちこちが少し破れている。誰が見たって、虐めだ。


先輩達に迷惑がかかる、理由を説明した。


自衛のためだと


すると、一ノ瀬はこう言った「修行なのに実際殴れるのか?」。


愚問だ、と内心で思い、こう返した。

「実際に受けないと修行にもならないし、意味が無いよ。」

すると、僕の後に居る、山本がこう言った。

「じゃあ、何でそれを先生や友達に言うわないんだ?皆んな心配しているぞ」


それに関しは、確かにそうだ。と反省して

「でも、それが理由で、二時間目登校をしているとバレたら、辞めさせられそうで、、」


と、言うと「分かりました!先輩達には私達が言っておきます」と、左に居る楠瀬が言った。

俺は思わず「えっ」と声を漏らすと、


右に居る藍川が「当たり前でしょ。貴方は学生、学業に専念するのが当然よ」と、言うわれた、

当然だ、二年入ってから半年テストの点数下がっている。


それを聞いていた、クラスメイトが「何だ〜心配して損した〜」と言った。


俺は深くため息をついた。


六時間目の授業が、後五分で終わる、

俺は考えていた、あの夢を、そして忘れようと思った、次の瞬間。

教室が微弱に揺れた、地震かと思い周りを見た


すると、一気に揺れは大きくなり、それと同時に教室に魔法陣が現れる。俺は確信した、


異世界転移だと……

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