ようこそ!文芸部へ

たかみん

第1話 始まり

キーンコーンカーンコーン

「みらちゃん、どこの部活入るの?」

「え、うち?うーん。まだ決めてないな。」

「じゃあ、一緒に部活見学行かない?」

「いいよー。」


こんにちは。突然だけど、ここで自己紹介。うちの名前は、本田未来。

みんなからは、みらって呼ばれている。

この春高校生になった、これといった取り柄もない、ごくごく普通の1年生。


「みらちゃん?何さっきからぶつぶつ言ってるの?」

「え?……。な、なんでもないよ。」



彼女は、星野奏。入学前の高校のライングループで、仲良くなった子で、中学の時に吹部に入って、クラリネットを担当していたらしい。言い忘れていたが、私も中学の時は、吹部に入っていたのだった。と、とにかく怪しい人を見るような(いや。実際怪しいのだが)目で見てくる奏を、なんとか言いくるめて、無理やり次の話題へと、かえた。


「そ、それより、どこの部活見たいの?」

「うーん。そうだな。吹部でしょ、美術部に、茶道部、演劇部かな。」

「け、結構あるね。」

「うん。みらちゃんも一緒に回ってくれるよね?」

「え……。あ、うん、もちろんだよ。」

内心苦笑いであったが、しょうがない。

私は、流されやすいタイプなのだ。



帰りのホームルームが終わったと同時に、奏は私のところに来て、満面の笑みで私に言った。

「じゃあ、行こうか。」

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