32 人前に出る時

人の前に出る時には、よくよく鏡を見て、着物を引き繕い、衣紋の襟をかき合わせ、何度も手間をかけておめかしするようにせよ。いよいよ出かけるときにはいささか化粧もして、座席についても行儀よくして、襟をはだけてゆったりくつろぐことなどがあってはならない。さもなくば人にもなかなか軽く思われ、実直な人には笑い賤しまれるのである。身内の前ではどのようにだらしなくしてもよい。外出したときには決してそのようであってはならない。

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