17 贈り物への返事

自分の家臣ではなく、親が召し使う者が、大したことのない物を贈ってきたときには、大いに喜んで返事をしなさい。そうすれば親しみを感じてくれるだろう。返事がぼんやりとして適当だと、残念な気持ちになるだろう。まして、「今は忙しいのでまだ見ておりません」などと返事をすれば、不満に思うだろう。どうせつまらぬ物だ、捨ててしまおうなどと思い、まだ見ていないなどと返事をしたのだと、気分を害するだろう。贈り物をしたことが無駄だったと思い、「この殿様に宮仕えしてもろくなことはない」などと言って、口をすくめ、目配せをして、陰で笑うだろう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る