最期

最期

ベッドに君が寝ている

白い顔をして

苦しそうに呼吸をして

目がぐるぐる動いている

僕のことは分からない

話しかけても気付けない

僕の手も握れない

それでも僕は良かった

まだ君の顔を見てられる

君の手を握ってられる

君の意識はないらしい

食事も何も出来ない君は

心臓だけは動かしている

一生懸命

僕のそばにいようとしている

君から伸びたたくさんの管

管につながる機械

白くて静かな部屋

この無機質な中に

君はいる

頑張っている君を

僕はずっと

応援したい　支えたい

そう思っていたはずだった

君は前より

白い顔をして

苦しそうに呼吸をしている

頑張って動かしている心臓も

そろそろ限界らしい

そんな君を見ていたら

苦しさから解放してあげたくなったんだ

こんなに頑張ったんだ

もういいよ

苦しい思いはしなくていい

君の顔を見れなくなっても

君が苦しくないならそれでいい

大丈夫

僕もいつかは会いに行く

寂しくないよ

それまでお互い夢で会おう

頑張ったね

さぁ　もう　おやすみ