嘘と真実を織り交ぜた、巧みな本格リプレイ小説

「キャンペーン・ゾーン」は魅力的なPC達を輝かせることに成功した、ある種の傑作的リプレイだ。

それぞれのPCにRHO(リバース・ハンドアウト)が用意されており、その内容が彼らをより燦めかせるための巧みな舞台装置として機能している。
彼らの"秘密"を巧みに拾い上げるシナリオと丁寧な筆致が、読者をグイグイと特異な世界観(日本ではなくロシアが舞台なのだ!)へと惹き込む。

このリプレイは先へと読み進めるほど頭を鈍器で殴られたかのように衝撃的な魅力に襲われ、2話まで読み終わる頃には次が恋しくて堪らない状態となってしまう。(これを書いている時点では3話は掲載されていないのだが、続きが欲しくて仕方がない!)

決して王道ではない舞台設定かもしれない。しかしそれを補って余りある、GMとPLの信頼関係に裏打ちされた巧みなプレイングこそ「キャンペーン・ゾーン」の大きな特徴だ。
このリプレイの今後から目が離せないのは間違いなく、彼らに最大限の賛辞を送りたい。

「続き、楽しみに待ってます!」