無限収納に最初からいっぱい入ってた件

あんこくじだい

第1話 おっさんだったけど異世界の農家の娘として産まれた

うーん、ここは…どこだ?

確かおれは事故って…その後がわからないな。

周囲は暗くて何も見えないが何故か落ち着く。

心音のようなものが聞こえる。

ここは狭くて俺の体は思うように動かない。

ヘソのあたりに手をやってみるとヘソから管が出ている。

これは…まさかヘソの緒か?

えっ、ということは、つまり…俺は…。


次の瞬間、俺は光に吸いこまれるようにスポーンと産まれた。


産婆さん?に取り上げられた俺は外の世界の明るさにびっくりしてまるで赤ん坊のようにおぎゃーおぎゃーと泣き叫ぶ。

「おおっ産まれたぞ!元気な女の子じゃ!」

「はぁはぁ…良かった…早くバルにも見せてあげたいわ」

俺はこの人から産まれたのか…バルっていうのは旦那さんかな?

「カッカッカ!バルは戦争に行ってるから無理じゃな。バルがいなくてもこのババアがこの子を守ってやるからウルザは安心するがよいぞ!」

「アイリ様、ありがとうございます」


母親がウルザでババアがアイリ様か…。

アイリ様って偉い人なのかな?長老的なものなのかもしれない。


「それでこの子の名前はどうするんじゃ?」

「そうですね、バルは女の子だったらカタリナがいいって言ってたからカタリナにします」

「カタリナか、いい名じゃな!」


俺は異世界転生して、カタリナという女の子になってしまったようだ。

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