第253話 2020/06/19/金 リセット!

 今日は先入観なしに暮らした結果、恐るべき事態に陥っていることに気がついた。

 水木葉桜のフィン感前日、ダイエット週間が過ぎてほっとしたので、ココミュの友達に知らせに行った。

 そして、相手がどういう状況にいるのかも把握せずに言ってしまった。


「今日は水木の葉桜が解剖されちゃいます! 恥ずかしいけれど、みていてくれるとうれしいわ。」


 全然悪気のない一言だった。

 しかし、今日ココミュにアクセスしてみたらば、メッセージ欄のトップにその友達の名前が来ていた。

 ここのところ、珍しいと思い、まっさきに開いた……。


 えっ……? わたくし、なにか悪いことした? 文字は目に突き刺さり、文は心を引き裂き、怒りの感情が冷ややかな熱となってわたくしの胸を打った。

 感動とかではない。

 強烈な嫌がらせに映った。



「フィンディルさんは、あなたの世界観にぞっこんね」



 大多数の人が口にするであろう、敵愾心に満ちた一言とともに、二度と同じ名前を名乗らない、と言って、ツイッターもカクヨムもアカウントを破棄した旨、告げられた。

 ショックだった。

 わたくしは、友達と情報を共有したいだけだったのに、どうして……。


 そうやって、わたくしの友達は去っていった。

 今更だけど、あの人はもとから友達ではなかったんだなと、ぼんやりと思った。

 でなきゃ、なんでフィン感で褒められたからって、絶縁されるの? 頭痛い。


 あの人がフィンディルさんと仲良くしていた時、わたくしは嫉妬した。

 だけれど、友達なんだし、フィン感に向けて前向きになっているんだなと思って、こらえた。

 本人にも言った。


 だから、「自分を放っておいて、フィンディルさんとばっかり仲良くして!」なんて、怒られる筋合いなど、最初からなかったというのに。

 わたくしは、自分にも覚えがあるからと、その言葉を軽く流した。

 友達ならば、こらえてくれるものでしょう? わたくしがそうしたように、あなたはしてくれないの? どうして? わからない。


 わかったのは、相手が敵前逃亡する癖のある、とてもかわいいけれど、手に余る人だったということだけだ。

 多分、自分のしたことが、どれだけ相手に負担をかけているか、知っていてやっている。

 そういう種類の悪意を感じた。


 もう、かばえない、フォローできない、と別の仲間も言っていたし、また再び現れるであろうことを予言なさる方もいらした。

 おそらく、別のHNかもしれないけれど、と。

 かつての友よ、この業界も信頼で成り立っているそうだよ。




 そして、またリセット。

 わたくし、糖尿病でクリニックにかかっているんだけれども。

 ダイエットの効果が出て、数値が正常値に戻っていた。


 先生も、

「何をしたの?」

 って言うから、ダイエットをしましたって、正直に言った。


 しかし、尿検査があるのを忘れて、用を足してから家を出たので、いけないと思い、飲み物を買って飲んだら、それがペプシコーラで、しかもカフェイン3倍とあった。

 色も大きさもまぎらわしい。

 とにかく飲んだ、ら、尿酸値と血糖値が跳ね上がった。


 他は肝臓も、白血球も、コレステロール値も、中性脂肪もみーんなさがったのに。

 失敗。

 でも、次の予約は3か月後になったわ。


 無理してよかった。

 当分ダイエットは嫌だけれどね。

 結構な目にもあったの。


 低血糖で長文を読むと、気を失うって言っているのに、作品勧められて。

 それが短いしハッピーエンドだっていうから、一話目だけ拝読して。

 でも意識が飛びそうになったから、一気読みは無理っていったのに、無理やり強いられて、読んだの。


 苦しかったわ。

 その節はどうもありがとうね。

 あなたのこと忘れません。


 わたくしのことは、忘れてください――

 という、挨拶もできないままにブロックしたわ。

 誰とは言わないけれど。


 つらい思い出は封印するに限ります。

 そして、わたくしの魂は二重底。

 底をとったら、また底があるかもね。


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