第200話 嫌な人だな。

 家のリビングに、こたつを出してから一か月たつ。

 そして、こたつに寝そべっていたら、祖母がぐっとわたくしの髪の毛を踏みつけにした。



「痛いよ」



 と言っても祖母は知らんふりして、わたくしの腕を蹴ってソファに横たわりました。

 そこは「ごめん」の一言があるべきでしょ?

 なのに、祖母は、



「わからんとたい」



 っていう。

 わたくしが痛いといっているのに、それが返事かと、腹が立った。

 すると、祖母は今度はこたつをぐるっと迂回して、わざわざ母の寝そべっているソファの方へとのろ~~のろ~~と歩いていき、今度はわたくしの足を蹴った。



「足が当たったよ」



 と抗議しても、知らんふり。

 母が、どうしたのかと祖母に尋ねる。

 祖母は「あっちへ行ったら文句を言われる」と返した。



 は!?



 髪の毛踏まれて、腕を蹴られて、文句言うのがそんなにいけないことですか?

 わたくしは、一言謝ってほしかっただけなのに、祖母は「わからんけん」と言い訳するばかり。

 腹が立つ!


 しかし、そこで、スコちゃんが私の足を枕にして横たわった。

 これには祖母も気をつける以外にない。

 わたくしの足を(ていうかスコちゃんを)踏まないように歩いてくれた。



 最初にそうしてよね!

 そして、スコちゃんはわたくしを、助けてくれたんだと思ってうれしかった。

 ああ、頼りにしてるよ、スコちゃん。





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