第67話 スコちゃんの歯が……ショック!
8:30~8:45PMの間。
スコちゃんと目があったので、ドリームキャッチャーのネックレスで、遊んでいたら!
なんと、鳥羽を噛みかみしていた、スコちゃんの犬歯が抜けた!
ポチっとなにか、小さなものが落ちた音がしたので、スコちゃんのお口に入ったらいけないものだったら、と思って指先でとったら、それは5ミリ長さの2~3ミリ根本のちっちゃい犬歯だった。
根っこに血がついてる!
どうしよう、そう思って、左手に抜けた犬歯を握りしめ、しばし言葉もなかったわたくし。
茫然としてしまい、動けない状態で5分くらい。
ご飯を食べる彼女の後姿をぼーっと見守り、そして一大決心をして、ベランダに出ておまじないをしてあげた。
そりゃあ、真珠色をした子猫の歯だもの、貴重なものだ。
だけど、いつまでもとっておける類のものでもない。
唇の端から見せてもらったら、左下の犬歯だったから、屋根の上に放って「丈夫な歯が生えてきますように」って祈った。
祈るしかできない。
なんとなれば、スコちゃん、乳歯だから。
赤ちゃんだから、そのうち抜けるはずだったの。
大丈夫……そう念じて、ショックはショックだったけれども、部屋にもどってきてから、また遊んであげた。
うん、飼い主はちょっと動揺に弱く、思いもしないピンチに遭うと、無反応になるのだ。
だけど、そんなことをして、自分の心を守っている場合ではない。
わたくしは、スコちゃんの飼い主なのだから、強くならねば。
そして、一息いれたら、また遊んであげねば。
落ちつけ、わたくし。
大丈夫、ふぁいと!
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