E-ロボット・ハッカー
星向 純
第一部 明日の国からの侵略者
第一章 E-ロボット誕生
1.(ぼく) 粒子加速器より出ずる / E-ボディの構造
ぼくは、空気の無い箱の中で生まれた。
エアポンプによって空気を吸い出された『
そうやって
電子と電子を、どうやって接合したのか? その説明は、後で必ずするから、今は、あきれないでほしい。
ぼくは、生まれてすぐに、二重の真空チェンバーの中からやすやすと出ていくことができた。なぜなら、真空チェンバーにはごく小さな穴が開けられ、そこに1本の細い
銅線は、たくさんの
その時、ぼくを呼び止める声がした。
「
ぼくは、近くにあった銅イオンの
「ぼくはハッシュ……ぼくは、E-ロボット。
あなたは、誰ですか?」
「私はラインハルト・ロイディンガー
それが、ぼくとロイディンガー博士の、初めての出会いだった。
当時のぼくは、
それでもぼくは
その日から、ぼくの
E-ボディは、数千個もの電子を組み合わせて作られている。
E-ロボットは、E-ボディを形成している電子全てを
電線の中にも、
頭部の後には、胴体が続いている。胴体は長大だ。E-ボディを形成している電子の数が多ければ多いほど、ぼくの演算能力が上がるので、そういう設計になった。もうひとつの理由は、ぼくの
胴体の後には、
胴体の
これら、ぼくのボディのうち、
読者の皆さんにも、そろそろお分かりいただけたことと思う。そう、ぼくのE-ボディは
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