甘言士廣畑の請負業

このお話の前提

　先に申し上げまして、見る人によっては胸糞悪い、後味悪いという感想を抱く可能性が大いにございます。

　その手のお話が苦手な方はご遠慮下さいませ。

【登場人物】

・廣畑

　➡︎悪魔使い（※）。悪魔を使って依頼をこなす請負人業を営む青年。

　常に上下に黒い服を来ており、営業スマイルだけを見ると善人にしか見えない。

・リコ

　➡︎廣畑の唯一とも言える友人。明るく無邪気。廣畑の悪魔とも面識があり、慣れたもの。

・ベルフェゴール

　➡︎惰性を司る悪魔。人の気力を削ぎ、無気力にする能力があるが、超の付く極度の面倒臭がり。

　銀地に黒の刺繍の服に身を包んだ、物腰柔らかな青年の姿でいることが多い。

・マモン

　➡︎欲望を司る悪魔。人の欲望を刺激し増幅させる能力を持つ。彼自身欲深い。

　黄色の服を着たファンキーな男の見た目。

・アスモデウス

　➡︎色情を司る悪魔。人の情欲を刺激し理性を鈍らせる能力を持つ。

（※）悪魔

　➡︎狡猾で残忍な心を持つ悪霊の一種として扱われる。人を甘言で巧みに惑わし、破滅へ追いやる象徴とされる。基本的に実体を持たず、常人の目には見えない。

　人の身体に乗り移ったり、夢の中に入り込む能力を持ち、現世で獲物が上手く見つからない場合は実体を伴ったり人に憑いたりして人間の食事を摂ることがある（稀に食べても食べた気にならない時があるが、そのような場合、彼らが乗り移っているのである）。