第50話 エンドレスエイト?

 夏休みを満喫することは青春を謳歌することへの必須条件であることは言うまでもない。自らの見聞を広げるために遠くへ行ってみる、部活動に打ち込む、将来のために勉強に精を出すなどなど人それぞれである。ただ忘れてはいけないのは、それには必ずと言っていいほどに学校からの宿題が付き纏うことである。

 夏休みの思い出として宿題を夏休み終了ギリギリに片づけたというのはあまり好ましくはない。

 だが、そんな予感を漂わせる人物が近づきつつあった。

 いつもながら、不慣れな日常になっていくのであろう。


玄関からの気配とチャイムにより訪問者が来たことが簡単に分かった。


「零ちゃん、来たよー。」


雅のいつもの明るい声が聞こえて、零が出迎えに行った。


「雅さん、おはようございます。突然でびっくりしちゃいました。」


「うん、ごめんね。というわけで今日からよろしく。」


零と雅は挨拶をそこそこに終えて、リビングへとやってきた。


さぁて、怒涛の勉強タイムの幕開けである。

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