Reverse World
高橋結衣
世界の裏側からようこそ!
「軽いな…もっと本気で来なよ」
少年は目の前の敵をを斬り倒した。
魔法を使うまでもない。
命をかけて戦っているのになんだ、この軽さは。まるでチャンバラだ。 それでも少年は斬り倒していく。
これが任務だから。
さて、次はどいつだ、と言わんばかりに周りを睨み付ける。
すると、
「いい気になってんじゃねえよっ」
そんな悪者じみた台詞とともに、後ろから男が斬りかかってきた。
「お前もな、てか仕掛けてくるんだったらもう10人くらい連れて来なよ、手応えが無い」
遅い。遅すぎる。
こちらが本気を出さなくても、相手が遅い。
訓練でもこんなに簡単じゃない。
少年がそいつを斬ると残りはその隊の隊長らしき男一人になった。
少年がが敵に歩きよると
「ま、待ってくれ、命だけは助けてくれっ」
少年は呆れた。
「逃げるつもりなら最初から手を出すなよ… で、誰に雇われた?」
少年はその男の喉元に刀を突き付けた。
「そ、それは言えない、言ったら殺されちまうっ」
男は後退りしながら涙を浮かべ、言った。
「言わないと今すぐに斬るよ? ほら、三秒以内に言うんだ、3…2…」
カウントダウンしながら剣を振りかぶると泣きながら男がある名前を叫んだ。
「よし、よく言った、じゃあな…転移っ」
男が叫ぶと男が消え、結界が解け周りに学校の校舎が出てきた。
それと同時にチャイムが鳴った。
すると後ろから女性の声が聞こえた。
「おい、そろそろ戻らないと授業に遅刻するぞ?」
「そうですね、また昼休みに食堂で会いましょう」
この学校に来てからもう3日になる。
初日は結構緊張したがもう大分なれてきた。
道に迷うこともないだろう。
少年は彼女にこたえると、教室に戻った。
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