美少女に転生したのに命賭け
ロダム
プロローグ
第1話 この世界では美少女より幼女の方が強い
――狂気。
「やめて、お願い!」
人が人に銃口を向けるという狂気。
それを周囲の人間が止もせずに見守っているという狂気。
そして。
「撃たないで……!」
銃を向ける側も向けられる側も、美少女であるという――狂気?
どうしてこんな事になったのか。
元を辿れば、少し前に遡る。
「やあ。目が覚めたら美少女になってた感想はどうかな?」
”どうしてこうなった”に更に"どうしてこうなった”が重なってしまった感はあるが、更に元を辿れば。 端的に言うなら、俺はトンデモナイ世界に転生してしまったんだ。
――夏のある日、俺は山に埋められた。
もっとも、生きたまま埋められた訳じゃない。埋められた時はおっ死んでたんで、埋められた事は後で知った。
何でおっ死んだかって言うと、ギャンブル中毒が祟って手を出しちゃいけないモンに手を出した結果。具体的な事は想像してくれ。 正直、自分でもアホらし過ぎて思い出したくもない。
ただ、俺はギャンブルが好きな訳じゃなかった。
他に何も持ってなかった俺には、ギャンブルしかなかった。
ギャンブルは違法だったから、裏に手を出すしかなかった。
だから俺も、そうだな。 例えば俺が美少女だったら、ギャンブルなんかには手を出してなかっただろうな。
「と、思ってたんだけどなぁ……」
「うん、おめでとう! 無事美少女になれたからギャンブルからは卒業だね!」
そんな言葉にろくな反応もできないぐらい、頭の中が混乱しっぱなしだ。
目が覚めたら俺はふかふかのベッドの上に居て、部屋にはベッドが2つあって、っていうか部屋がもういい匂いで、なんか女の子の部屋って感じで。隣のベッドには金髪ロングで笑顔の素敵な美少女が座ってこっちを見ていて。ああこれ天使かな? とするとここは天国か。 俺が天国に行けるなんてあの世のシステムもガバガバだな。
とか思ってたら、その女俺に鏡を向けてきて。俺に。俺も。俺が――俺は美少女になっていた。
何を言ってるか自分でも理解していないが、俺は美少女になっていたんだ。黒髪ぱっつんツインテール貧乳女子高生ニーソ付き。俺の好みが無駄に反映されていた。
「どこから説明して欲しい?」
「全部、かな」
当然全部説明して欲しいに決まってる。何が何だかわからないんだから。だが俺のそんな願いを踏みつけるように、金髪の女は優しい笑顔のままでこう言った。
「断る。そんな悠長な事をしてたら、"スポンサー”様が退屈するだろう?
ただ、全く説明しない訳じゃあない。 ゆっくり教えていこう。 まずは――」
こうして教えられたのが、俺が死んでから埋められるまでの話。正直一番いらない情報ではあったが、不満そうにする俺を宥めるように金髪はこう約束してくれた。
「大丈夫。最後には必ずすべてを教えるさ。 私のお願いを聞いてくれればね」
こういう話がロクなもんじゃない事はよく知っている。が、どうせ一度失った命。 そして他に頼れる奴も居ない。なら、そのお願いとやらを聞いてやるしかきっと道は無いんだろう。良いんだ、袋小路なら慣れている。そんな風に考えていると、金髪の女は俺の手を握ってきた。
――冷たい。
まるで、なんだろう。鉄かなんかみたいに冷たい手だ。
「ルーシア。 私はルーシアと呼んでくれ。
そして君は、これから君の名は"ストレイ”だ」
「ストレイ?」
ストレイ。なんか聞いたことがあるがどういう意味だったか。響きは嫌いではない。
「君は迷い子であり、はぐれ者であり、あとなんか……色々まっすぐだからね。
ストレイとストレートをかけた名前さ。 気に入らなくても、もうそれで登録しちゃったからね」
「はあ。――登録?」
出生届みたいなものがあるんだろうか。しかしまっすぐとは、このぱっつんヘアーの事か?それとも胸の事だろうか。少なくとも、性格の事じゃないのは確かだ。
「それで、だ。 お願いってのは何?」
「お、いいね。 ストレイ、君にはこれから命を賭けて欲しい」
折角美少女になったのに、また命を賭けないといけないのか。という思いはあったが、さほど驚きはしなかった。
「わかった。 よくわからないけど、わかった。 全部任せる」
「いいねいいね。 君は優秀な操り人形だよ、ストレイ。
ところで、ちょっと自分の左手のひらと右のふとももを見て貰えるかな?」
ルーシアの悪びれなさにやや辟易しながらも、俺は言われたとおりの場所を見る。
左手のひら。 ――変な紋様がついている。 ぱっと見、おしゃれな”S”の字に見える。
右のふともも。 ――こっちにも変な紋様。 こっちは天使の羽根のように見えなくもない。
「手の方は財布紋。 お財布代わりに使えて、持ち主が凝視すれば残高も見れる。
ふとももの方は支配紋。 そっちは君が私の所有物である証であり、枷でもあるんだ」
それぞれの用途と、この世界には”紋”という技術があるのは理解できた。試しに左手のひらを凝視してみると、"10,000,000S”という文字が浮かび上がる。
「……いち、じゅう、ひゃく、せん」
「一千万。 ちなみに、Sは"シュガー”と読む。 この世界の通貨だ」
シュガー。 砂糖、か。
「一千万、って言われてもピンとこないな」
「そうだなあ、例えばこのあまい棒というお菓子があるんだが。食べてみ?」
「なんか聞き覚えがあるな……サクサクでうまい……そして甘い……」
「それが1本10Sだ」
サクサクで美味しい棒状の駄菓子が10Sとなると、だいたい日本円と同じぐらいか。他の物価や賃金、家賃に光熱費なんかがわからないから断定はできないが、それでもこれを百万本買える額を俺は今持っている事になる。 この左手のひらの中に。
「それじゃあ、そろそろ行ってもらおう。
ルールの説明なんかは移動先でやってくれる筈だ。
その1千万はお小遣いだと思ってね。増やせなくても良い。
ただ、死んじゃったり借金を作ったりしないように頑張ってね」
ルーシアはそう言うとそっと俺の右のふともも、正確には支配紋に触れた。それから急激に意識が遠く――
――気づくと、俺は薄暗い部屋の中に居た。周囲を見回すと、俺以外にも10人ぐらい。9人か? ともかく人が居た。しかも異様なことに、どいつもこいつもこの場に似つかわしくない美少女ばかりだ。みんなしてアニメから飛び出してきたような見た目をしているが、この場における反応はいずれも人間らしい。黙り込んで下を向いている者、きょろきょろと周囲を警戒する者、ぶつぶつと何かをつぶやいている者、そして――
「あの……すみません」
とりあえず誰かに話しかける者。俺の元に来た美少女は、花売りの格好をしていた。そういう設定なのか実際に普段は花を売っているのか、左腕には花で満載のカゴが提げられている。
「何だ。俺がそんなに話しかけやすそうに見えたか?」
「い、いえ! 皆さんに話しかけてて……あの、はい。 これ……!」
そう行って花売りが渡してきたのは、白く可愛らしい一輪の花だった。
「……あ、ああ。ありがとう……?」
「いえ……では」
俺が面食らっていると、花売りは頭を下げてどこかに行ってしまった。これから命だ金だを賭ける勝負をする相手だと言うのに呑気な奴だ。そんな事を考えながら、貰った花をもう一度眺める。花には詳しくないので名前はわからないが、5枚の花弁を眺めていると少し心が落ち着く。が、それも一瞬だった。勢いよく扉が開かれ、薄暗い部屋に光が差し込む。
「移動だ。 来い!」
女性のものだが、荒々しくかつどこか無機質な声。反応速度は人それぞれだったが、俺たちは結局その声に従うしかない。それが希望に満ちたものない事を知りつつ、夜の虫のように、光に向かって集っていった。
「眩しいな……」
薄暗い部屋を出た先は、装飾が赤で統一された豪華な大部屋。周囲には赤いスーツに赤いサングラスの女たちがズラリと並んでいる。よく見ると、この赤服達もサングラスを外すと美少女のようだ。
「さあ、さっさと座れ。席につけ! 好きな場所でいい。 ボスをお待たせするな!」
そんな赤服の一人ががなり立てる。俺たちはただただその言葉に従い、円形に配置された10個の椅子に適当に腰掛けた。中央にある小さなテーブルに置かれている箱も気になるが、もっと気になるのは椅子の前に置かれたゴーグルのような機械。そして椅子の上に据え付けられたランプ。 これからここで何が行われるのか、想像もつかない。
「マリア様がおいでになるぞ。貴様ら、失礼の無いように!」
マリアと来たか。聖母って雰囲気じゃないが、さて――などと考えていると、おそらくそのマリアであろう人物が入ってくる。その姿を見て俺は流石に驚いた。入ってきたのは、赤いドレスを着た金髪幼女だったからだ。また美少女だろう、というオチまでは読んでいたのだが、さすがに幼女とは恐れ入った。が、俺は続けざまに驚く事になる。
「――ようこそ、我が館へ。 今宵その身を賭して闘う者達よ」
見た目は幼女だと言うのに、その声はまるで熟練の兵のように落ち着いていた。いや、声自体は女性のそれなのだが、異様に落ち着き払っており雰囲気も重々しい。よく見るとマリア自身も、容姿こそ幼女だがその身のこなしや表情は堂々としている。
「さて、今から諸君には”これ”を順番に手にして貰う」
二度あることは、とはよく言ったもんだ。マリアが箱を開けて取り出した拳銃を見て、俺はまた驚いた。順番に手にする、ということは、殺し合いでもさせるつもりだろうか? 周囲の美少女達も、反応はそれぞれだがほとんどの者は動揺している。
「こいつはこれから行うゲームで使用する特製の銃だ。6発装填式のリボルバー拳銃で、弾は一発しか入らず撃鉄を起こすと弾の位置がランダムになるようシリンダーが回転する仕組みになっている。そして―― 全員、足元にあるゴーグルを装着しろ」
得体の知れないゴーグルを着けるのは少々勇気が要る。が、逆らったら何をされるかわからない。そういう雰囲気を他の奴らも感じていたのか、全員速やかに装着していた。
「……よし。この銃だが、さっき言ったとおり撃鉄を起こすとシリンダーが回転する。と、同時に……」
マリアは全員の装着を確認すると、そう説明しながら撃鉄を起こす。説明通りシリンダーが回転する。そこそこの速さで回っているので目視や感覚で弾の位置を予測するのは難しそうだ。そんな事を考えていると、視界にあるものが飛び込んでくる。
「ターゲット……?」
TARGET、的。そんな文字が、右前ぐらいの席に座っている白ワンピに麦わら帽子の女――仮に麦わらと呼ぼう。そいつのゴーグルに表示された。
「さて、ルールは簡単だ。指定された者はこの銃を手にし、弾を込めて撃鉄を起こす。するとターゲットが1人指定されるので、そいつに銃を向ける――おい、麦わら帽子。今内側に"SAFE”か”OUT"の文字が表示されてる筈だ。どっちが表示されてるか答えろ」
「せっ……セーフ、です……」
その返答を聞くや否や、マリアは銃の引き金を引く。――カチリ。空だ。麦わらは小さく悲鳴を上げた後、大きなため息をつく。そして麦わらのゴーグルからはTARGETの表記が消え、今度はその3つ左隣のチャイナドレスの美少女――安直だがチャイナと呼ぼう。そいつのゴーグルに表示された。
「ひえっ……あ、アウト! アウトアウト!!」
すると、チャイナはマリアが何か言う前に騒ぎ出す。どうやら、内側にはSAFEではなくOUTと表示されているようだ。
「なるほど。ではここで終了しよう」
そう言ってマリアは中央の机に銃を置く。すると、機会的な音声のアナウンスが響いた。
「ドロップ成功。次の"チャレンジャー”を選定します」
「……このように、終了を宣言し机に銃を置くと判定が行われる。次に引き金を引くと弾が発射される状態であればドロップ成功。そうれなければ失敗だ」
成功とは。失敗とは。
話を聞く限りでは、引き金を引いて弾が発射されないのがセーフ。発射されるとアウト。
アウトの時に終了するとドロップ成功、セーフの時に終了してしまうと失敗になる、という事らしい。
「さて、仕組みを一通り教えたところで簡単にルールの説明をする。まずは"参加費”と"賞金”についてだが……参加費は既に一千万Sを全員から徴収している。賞金に関しては、ゲームの結果において変動する。以上だ」
参加費一千万?聞いてないが、もしかして――そう思って自分の左手を見ると、ここに来る前は一千万あったシュガーが0になっていた。なるほど。ルーシアの奴、小遣いとか言っておきながら実際のところあの一千万はこのゲームへの参加費だったと言うわけか。
「チャレンジャーはランダムだが、全員"例外を除いて”1回ずつ、途中休憩を挟んでもう1回ずつ、合計2回ずつ割り当てられる。ターゲットに関しては、ターゲットになった回数が一番少ない者達の中からランダムで選出される」
つまり、撃つ機会も撃たれる機会もだいたい均等というわけか。"例外”が少し気になるが、これはおおかた予想できる。
「反則行為は4つ。チャレンジャーになった時速やかに銃を取らないこと、チャレンジャーになった時以外に席を立つこと、ゲーム中にゴーグルを外すこと、そしてターゲット以外を撃つ事だ。反則行為を行った場合、そこまでの賞金はすべて没収。ゲームから退場となり、罰金として更に1千万Sを請求する」
つまり、俺が反則すると問答無用で一千万の借金を背負う事になる訳か。もともとするつもりも無いが、間違って反則にならないよう気をつけないといけないな。
「肝心の賞金だが……まず、引き金を引いてセーフだった時はチャレンジャー、ターゲットともに50万S。ドロップ成功するとチャレンジャーに250万S」
自分の番は2回。セーフ最大10回とドロップ成功2回で、自分の手番だけで1000万Sは回収できるがあくまで最大だ。尤も、自分もターゲットになる事を考えると回収は可能か。
「そして、自分がターゲットの時にチャレンジャーがドロップ失敗……つまり、SAFEをOUTと偽って伝え、相手を降ろすことができれば500万Sの賞金だ。ただしこの時、チャレンジャーは300万Sの罰金とする」
「質問よろしいでしょうか?」
そこまで聞いて、チャイナの右隣に座っていた秘書風の女――秘書としよう。そいつが手を挙げた。
「……質問には一切答えない。ルールは私が話した以上に存在しないし、細かい事は貴様らで考えろ。次余計な口をきいた者は退場させる」
「し……失礼しました」
手を挙げた時にはキリッとしていた秘書の顔つきが、今のほんの少しの間で憔悴しきったような顔に変わる。横で聞いていた俺も一瞬息が止まった。それほどこのマリアという幼女の発言、眼力、一挙一動には、まるで怪物と対峙したかのような圧を感じる。予想の域を出ないが、こいつは見た目が幼女なだけで実際には俺たちとはもっと違う何か――化け物なんじゃないだろうか。
「まだ説明は終わっていない。」
パンッ、と手を叩く音、そしてその後に放たれたその言葉によって、俺達の殆どが背筋を正した。
「ここからが肝心――万が一、ターゲットを撃ち殺した場合の話だ。」
そうだ。このゲーム、もしあの銃と中に込められた弾が本物だとすれば、OUTの時に引き金を引いてしまえばターゲットは死ぬ事になる。先程俺が予想していた"例外”とは――つまり、ここで死んだ者。あとは、退場者か。
「ちょっ、待ってよ! 撃ち殺すって何!? こーいうのってフツー本物の銃とか弾とか使わなくね!?」
撃ち殺す、という言葉を聞いて、やはり動揺する奴が出てくる。俺の左隣に座っていたギャル風の美少女――ギャルとしよう。こいつだ。
「――次余計な口をきいた者は退場させる、と言った筈だが?」
「撃つとか殺すとか! そういう話になったら別じゃね!? って言うか流石に冗談っしょ?」
「冗談だと思うか。なら、試してみるか」
マリアはそう言うと、机に置いてあった銃を手に取る。そのままギャルの座っている席まで歩み寄ると、次にギャルが何かを言う前に――その口の中に銃口を突っ込んだ。
「もがっ!?」
「このまま撃てば確定で貴様の頭は吹き飛ぶ。が、運が良ければ生き残れるチャンスをやろう」
完全に固まったギャルを"低い位置から見下し”ながら、マリアは撃鉄を起こす。リボルバーが回転する。これで六分の一。
「いいか。参加費を取るとはいえ、上手くやれば貴様らを無条件で儲けさせてやるようなゲームだ、これは」
カチリ。
「誰が偽の銃や偽の弾を使った余興で、そんな子供だましのお遊びで貴様ら如きに金をくれてやるか」
カチリ。
「殺し合うつもりでやれ。出す金に見合う分、私を満足させろ。できないなら――死ね!」
これで3発目。三分の一。マリアの言葉と共に轟音――銃声が響く。俺は思わず目を背けるが、直後に聞こえてきたのは何かが割れる音。恐る恐る目を開けると、マリアは撃つ寸前でギャルの口から銃を出し銃口をその後方に向けていた。狙う先を振り返ると、そこには粉々になった花瓶。更にその後ろの壁には穴が空いていた。――本物だ。銃も弾も。
「――ここ一度だけ、退場は見逃してやろう。もっとも、続けられるのならな」
マリアはそう言うと、机に銃を置く。直後、隣から異臭。見ると、ギャルが泣きながら失禁していた。
無理もない。あれは俺でも漏らす。
「さて、邪魔が入ったが……射殺した場合、死んだターゲットの"オーナー”には賠償として3000万S支払われる。 撃ち殺したチャレンジャーは、賠償として支払う分の3000万をそのまま罰金として負担する」
なるほど。万が一射殺が発生してしまえば、撃たれた方が死ぬだけでなく撃った方も大損、ってことか。オーナー、という言葉ははじめて聞くが、俺でいうとルーシアの事だろうか。とすると、ここに居る美少女全員が俺のように誰かに飼われてるってことか。
「最後に……死亡も退場もせず生き残った者には例外なく500万の祝儀。そしてゲーム中最も多く賞金を獲得した者には5000万の賞金を出そう。トップが複数居る場合は人数で割る事とする」
なるほど、仮に貨幣価値が日本円と同じだとすると、5000万となれば確かに命を張るには十分な金額だ。そもそもこのゲーム、上手くやれば誰も死なないのだ。射殺してしまった場合のリスクも高く、わざわざ誰かを殺すようなそれを考えれば、大盤振る舞いと言っても過言ではない。隣で赤服に失禁を処理して貰っているギャルも、この話を先に聞いていればもしかすると反応が変わっていたかもしれない。何にせよ、本物の銃と弾を使っているとはいえこんなゲームは落ちてる金を拾うようなもの――
――そんな甘い考えは、次の瞬間に消え失せてしまう。
俺のゴーグルに、こんな文章が表示された。
【あなたは<殺し屋>の役割に選ばれました】
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