104.機関銃?

その後に3匹以上で群れを成しているオーガとも遭遇したが初めに予想した通り一度に相手をするのは2匹までで済んだので危な気なく対処できた。


ただオーガの耐久力が非常に高く倒すのに想像以上に時間がかかったので今日の探索は24階層までとなった。


25階層は翌日改めて挑戦することにする。


ジンがゴネルかもと思ったがこう言った戦闘に関することはジンは非常に冷静なので俺の判断に賛成してくれた。




十分に休息を取った翌朝俺達は再度25階層にやってきた。


25階層にあるたった一つの扉は今までの扉とは違った。


迷宮でイメージされる重厚な扉ではないが孔の開いていないしっかりした作りをした木製の扉があった。


今までの扉のように部屋の中の様子は覗えない。


中を確認できないがギルドで調べた情報によるとこの部屋の中にいるのはハイオーガとのこと。


今までの階層と違って一匹しかいないと聞いている。


不足の事態が起きない限りは問題なく倒せると考える。


「ハイオーガ一匹だったらジン、久しぶりに全力で戦うか?」


ジンは目をランランに輝かせてた顔を俺に向けた。


「おう!全力でぶっ飛ばすぜ!」


「それじゃいつも通りメイン戦闘はジンでポックルとパッシー、オレはハイオーガの牽制と動きの阻害だな。」


みんながこっちを向いて頷いてくる。


それじゃ古代の迷宮を完全踏破しましょうか。


扉を押し開くとジンが≪魔闘気(風雷)≫を纏ってハイオーガに向けて駆け出す。


しかし今までと違って先制を取ったのはハイオーガの法だった。


「GUGYAAAAAAAAA!!!!!!」


その巨体に見合う大きな咆哮を上げてきた!


おそらく何かしらのスキルと思われるがジンは全く意に介することもなくそのまま駆け抜けていく。


しかし、パッシーとポックルは身を竦めてしまった。


オレも≪冷静≫さんがいなかったら同じように身を竦ませていただろうな。


それにしてもギルドでこの咆哮の情報を聞いておいてよかった。


事前に情報を得ていたので耳を守るために≪プログラム・風魔法≫で耳の周りを覆いその風に≪プログラム・運動エネルギー吸収≫で音の振動を吸収する効果を付与したものを全員に≪防音結界≫を施しておいた。


でないとこの大声で全員の鼓膜が破れていただろうな。


事前準備は大事だな。


今後は空気中の振動を条件に自動で発動するように変更しておこう。


ハイオーガはオーガに比べて比較にならないくらい頑丈で≪必中の矢・電気針≫が全く刺さらないので全く牽制になっていない。


その証拠にハイオーガに矢が当たってもハイオーガは全く反応しないのだ。


ジンは持ち前のスピードと≪幻影≫と≪偽気配≫でハイオーガを翻弄しているので問題なさそうだが何となく主のオレがただ見ているだけなのは癪しゃくだ。


≪爆弾ボム≫ならダメージを与えれるだろうけどいくら条件を付与してもジンに全く影響ないと言い切れない不安があるので違う方法を使うことにする。


そう異世界に言ったら必ず考える武器である銃を再現する。


とは言っても実際の銃とは違うけどね。


まず≪プログラム・結界≫に≪プログラム・運動エネルギー吸収≫を付与しその結界を≪プログラム・空間魔法≫で筒状に成型する。


もちろんライフリングをつけている。


火薬の詳しい内容が分からないので代わりに水素爆発を利用する。


弾は≪プログラム・物質化≫でチタンをフラーレン構造にしたものを≪プログラム・空間魔法≫で徹甲弾の形に成形。


水素爆発のエネルギーは≪プログラム・運動エネルギー吸収≫で余すことなく弾丸に伝える。


≪プログラム・条件≫と≪プログラム・ループ≫で弾丸の発射を制御する。


あと忘れずに≪プログラム・強化≫ですべてを強化しておく。


さ~て≪機関銃マシンガン≫の性能をハイオーガで試しますか。

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