22.呪われた武具が強いのはテンプレですね。

武具店での買い物を終えて宿の部屋に帰ってきた。


今日は一日で明日からの移動の準備ができて良かった。


買い忘れた物はないよな。


まぁ、もしあっても食べ物と防寒着があればあとはなんとかなるだろ。


あ、防寒着もスーツの≪快適≫で完璧だから心配ないな。


そう考えると特に心配することがない気がしてくる、不思議だ。


よし飯を食ってからアイテムボックスに入れた武具の説明を確認しよう。


「パッシー飯を食いに降りるぞ!」


「ブヒッ!」(メシ!)パッシーがオレの前を飛びながら食堂に降りていく。


オレもパッシーに続いて食堂に降りていく。


「おばちゃん、夕飯おねがい。」


カウンターにいるおばちゃんに飯を頼だ。




今日はすぐに夕食が出てきた。


「今日はビックフィッシュと野菜の香草蒸しとチーズスープだよ。」


名前はうまそうだと失礼なことを考えいるうちにおばちゃんがオレとパッシーの前に料理を並べてくれた。


「おお、うまそうな匂いだな。」


不覚にも口のなかによだれが出てきた。


「ブヒブヒ~」(主今日の飯は期待できそうだ、食うおうぜ。)




飯を食い終わって部屋に戻ってきた。


期待値があがっただけにガッカリ感が出てしまった。


香草蒸しは強い苦味があり、ミルクスープも牛乳特有の味が強いと言えばよいのか飲みづらい味になっていた。


まずいわけではないのだが期待値が上がりすぎていた。


「まぁ、上げて落とされた感じはするが気を取り直して今日買った武具の確認をしようか。」


「ブヒ~。」(更に落とされないといいけどな~。)


言ってくれるじゃないかパッシーは。




スマホを取り出してアイテムボックス内のアイテム詳細をみる。


**************


・血塗れの手斧(呪)


何人もの村人を殺した斧。殺された人の怨念がこもっている。


《解放》で解呪が可能です。




・無銘の弓


並の職人でしかなかったある人物がどうしても後世に名を残したいが為に命を代償に作った弓。


名品ではあるが作製直後に命を落としたためにまだ銘がない。


《漢字》で名前を1文字変更・きます。




・怨霊の皮鎧(呪)


森の中で長い間朽ち果てた死体がきていたため、森の中にいた怨霊が取り付いてしまった皮鎧


《解放》で解呪が可能です。


**************




アイテムボックスとスマホのコンビが有能だ。なんか怪しい感じアイテムだけど《解呪》できるなら問題ないか。名前からして有能そうだし。早速解呪しよう。




**************


《血塗れの手斧》を解呪して《子鬼の手斧》になりました。


《怨霊の皮鎧》を解呪して《無霊の皮鎧》になりました。




・子鬼の手斧


古の鬼神につらなる子鬼が使っていたとされる手斧


《弓道》 式神召喚の寄り代となる。




・無霊の皮鎧


かつて霊が取り付いていた皮鎧


《漢字》で名前を1文字変更できます。


**************




直感と地図アプリの優秀さが分かるアイテムのラインナップとなった。


なんかいろいろ都合が良すぎるから油断しないようにしないと。


一回でも戦闘を経験すれば変わるかな。


とりあえず、めんどうだけど明日以降のために名前変更と式神召喚をやっておくか。


命には代えられないしな。

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