5.使い魔の名付けがめんどくせぇ
オレは今目の前でふよふよ浮いているいきなりオレに突っかかってきためんどうなブタの相手をしている。
「ブヒブヒ!ブヒ!」(いい加減にしろ!ブタじゃなくておまえの使い魔だ!」ブタはブタと思われるのがしゃくにさわるらしいがそんなことは今たいした問題ではない。
「オレの使い魔・・・。!!オレの召使か!名前は何ていうんだ?」オレの使い魔なら友好関係を結ぶのもやぶさかではない、そのために呼び名は大事なのでブタと呼ぶのはやめよう。
「ブヒ。ブヒブヒ。ブヒ。」(召使じゃねえよ。どっちかというとおまえの分身というか運命共同体ってところだな。なんとなく繋がっている感覚があるのが証拠だ。名前はまだないからカッコ良いのを付けてくれ。)名付けをしろという無茶ぶりをいきなりしてくる。オレのセンスは自慢できるほど壊滅的だぞ。いいのか。運命共同体なんていうめんどうそうな関係なら積極的な友好関係の構築は保留だな。運命共同体ってことは相手にとってもオレが必須なわけだし。
「いや、感覚はあるけど運命共同体なんてめんどうなのはゴメンだ。チェンジを所望する。」
「ブヒブヒ。ブヒ?」(運命共同体は現状から拒否るのはムリだぞ。使い魔としての繋がりはできてるし、おまえの置かれている状況だってまったく分からないからオレの協力は必要不可欠だろ?)
「運命共同体は置いといても、確かに現状を知る情報はほしいな」現在の状況が分かる情報が全くない。めんどうだが今は少しでも情報が必要なのは間違いないから妥協するしかないか。もっと有能そうな使い魔がよかったがチェンジはあきらめるか。
「ブヒ。ブヒ。」(だから拒否れないって言ってるんだが。まぁ、今はそれでもいいかぁ。じゃ、名前をつけてくれ。)その顔でどうやってるのか器用にあきれ顔をして名前を要求してくる。
「名前はパッシーで良いか?」名づけもめんどうだから適当に思いついた名前にした。使い魔→パシリ→パッシー、オレのセンスにしては良く考えられた名前だな。これなら文句あるまい、そもそもオレの使い魔ならオレがつけた名前に否は言うまい。
「ブヒ!」(そんなカッコ悪い名前は却下だ!)なんとあの名前で気に入らないとはそのうえ却下してきた。ほんとにオレの使い魔なのか疑わしいな。
「う~ん、名前ねぇ・・・・。ブタだから~トンでどうだ?」
「ブッヒ~!。ブヒ!」(ブ・タ・じゃねぇ~!それだとブタを音読みにしただけだろ!)
「めんどいなぁ~。飛んでいる。フライングトン・・・。!!フラトン!」(飛んとトンがかかってる!)
洒落が聞いた名前なら良いだろ。
「ブ・ブ・ブッヒ!ブヒ!」(ホ・ン・ト・ブタから離れろよ!真面目に考えろ、使い魔にとって一大事なんだからな!)
「うお!頭にガンガン響く、分かったから落ち着け。」そこまで怒ることないだろ。いい加減イヤになってきた。
「ブヒ~。ブッヒ。」(分かったなら早く良い名前を考えろ!)と上からものを言ってきやがる。そんなに言うならなんか候補を挙げるなりしろよな。さっさと終わらせるためにもう強引に決めてしまおう。
「ブタから離れるかぁ~。思い浮かばんし、めんどい。もうお前の名前はパッシーで決定な!異論は認めん使い魔なら主の言うことは聞け!」めんどうごとはさっさと終わらせるに限る。と強制的に名づけを終わらせてやる。
「ブヒ!ブッビ~!ブヒ」(待て!ごめん、すまん、すみません!あやまるから、違う名前にしてくれ。)急に顔を青くして今にも泣きそうな顔になってほんとどうやってるのか不思議なほど器用に顔を変化させる。
「いや、だめだ!これに懲りたら態度を改めるんだな!」めんどいから拒否。オレは悪くないはずだ、オレが主であることをハッキリさせるには初めが肝心だ。うん、悪くない。
「ブヒ。」(そんな)ブタががっくりしていると、オレとブタが繋がる感覚が強くなりそれに合わせて激しい光が発生する。
「またかよ!」と再び両腕で顔を覆う。
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