雨上がり

宇野木蒼

雨上がり

 雨が降る

 いつもなら 濡れたくないのに

 今日は濡れても嫌じゃない

 

 どうしてだろう


 雨が降る

 足早に歩く人々 すれ違う

 僕はゆっくりと歩く


 髪も服も全てが濡れて 温度を感じない

 さっきまでは 寒かったのに


 雨がやんだ 

 雲の隙間から光が指した

 雨の後の空気 いつもなら生ぬるいのに

 今日は暖かく感じた


 僕は大きく息を吸い 走り出した


 流した涙と悲しみは 雨と共に空へと帰っり 大きな虹へと姿を変えた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

雨上がり 宇野木蒼 @unoki-aoi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ