第33話 急激に顔が

 どうせ死ぬ気だったンだ。


 もう一度、バカな話しに乗った所で奪われるモノはない。

「よォ~…し!!」

 優しくフェイスパックを両手で持った。

「さァ~、行け!!」

 藤峰子は微笑んだ。


「【フェイス ON】!!」

 掛け声と共に、ペタッと顔に装着した。

「……ッ!!」

 何も違和感がない。

 頬を撫でたが、まるで自分の皮膚のようだ。


「どう?」藤峰子が訊いた。


「べ、別に…、何とも……! う!!」

 その瞬間、急激に顔が熱くなってきた。




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