第2話

ある科学者の研究


現代の公式に確認されている超常的な能力の発現者数名に行った意見聴取において、

「超常的能力保持者本人が認識する超常現象発現時の状況」

という調書における能力発現時の共通点として、超常的能力は、その時点における発現者自身の境遇、環境、コンプレックスなどの問題を打開する為に非常に効果的であったというがわかっている。


また、能力発現時には、ほぼ全ての発現者が自身に対する強い「死」の願望を持っていたということが共通点として挙げられる。


発現者はみな、自身の能力を

「R(アール)」と呼ぶ。


これに関して、発現者数人の話はほぼ同じ内容であり、

「Rを認識した時にはこう呼んでいた。特に何かを見たり聞いたりしたことがあるわけでは無い」との事である。


「R」はなんらかの単語または、人物の頭文字ではないか、と考えられていますが詳しいことはわかっていません。


一般的には、Revolution(革命)または、Resistance(抵抗力)ではないかと言われていますが、いずれも仮説です。


現状では、この超常能力「R」について、人間の進化、自死に対する抵抗であるというアプローチで研究を進めていく予定である。

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