第39話 密造酒組織その4
{天界のポータル管理区画に来ている}
おやっさんの呑み仲間に会う為に、久しぶりに天界に戻ってきた。
何故かと言うと、此れから密造するお酒の販売ルートの確保と、
ポータルの場所を港街ガヤルドに移す為に戻ってきたのである!
元々、ポータルは港街が出来上がり次第、街に移す予定ではあった
だが当初の変更位置と違うので、ポータルの設置場所の変更を伝え
に来たのである。最初の予定では、街の中心に設置する手はずで、
話が進んでいたが、今の状況を考えたらリスルドの家の側にポータル
を設置した方が、此方としては便利なのである。
おやっさんに紹介された人物は、移の神・ヴァイノ様と言う人だった。
この人は、ポータルの全てを管理運営している人なので、おやっさん
の古い友人兼呑み仲間でもある。このヴァイノ様の紹介で酒の販売を
天界ですると言う企みなのである!
何やらヴァイノ様とおやっさんが楽しく話をしてるようだが、昔話を
してるみたいだな、オレには良く解らない会話だったので、本題に
移る事にしたのだった。
ヴァイノ様!ラプターさんから話を聞いていると思うのですが、今回
参上しました。【ラプターからは話を聞いておるぞ!】ヴァイノはそう
言うとラプターを見ていた。『ヴァイノ!此れが新しい酒の1つじゃ!』
おやっさんは、そう言うとヤシ酒「パームワイン」をヴァイノ様に渡した
のである。
【んぐぅ~んぐぅ~んぐぅ~ぷは~此れは甘い酒じゃの~!じゃが旨い】
そう言うとヴァイノ様は、またパームワインを呑みだした。持ってきた酒
を全て飲み干すのではないかと、不安になってしまう勢いの呑み方であった
『どうじゃ?旨かろう?もう一種類酒があるんじゃぞ!』正確に言うとですね
アヴェンタドール様の領地を全て回ってないので、此れからも酒の種類は増える
かもしれません!【なんじゃと!まだ種類が増えるのか?】ヴァイノ様は酒の
種類が増えるのを喜んでいるようだ!
【この酒を儂が、天界で販売しても良いのか?】ヴァイノ様は、信じられない
様子で確認してきていた、それもそのはずヤシ酒「パームワイン」も蜂蜜酒の
「メセグリン」も本当に呑みやすくて旨いお酒だったのである!
『普通の蜂蜜酒「ミード」とは違うであろう?』
【此れはミードでは無いのか?何じゃこのミードは?】
ヴァイノ様は普通のミードと思っていたようだが、オレ達が作った蜂蜜酒は
普通の蜂蜜酒ではないのである!何せ普通の蜂蜜酒に、色々な物をブレンド
しているのだから、美味しくて当たり前である!
「メセグリン」の原材料は以下の物だ!
ハチミツ「大量」・薬草「大サジ5杯」・解毒剤「小サジ1杯」・香辛料「少量」
お水は「ハチミツ1に対して水3の割合」
以上の物を配合して、発酵させた物がオレ達が密造した蜂蜜酒「メセグリン」
なのである!
薬草はガヤルド大陸なら低価格で買える、同じく解毒剤も手に入りやすい
香辛料は自家栽培の品を使用しており、ハチミツも同じく自家栽培?なのだ
後は、ガヤルド大陸が生み出した美味しい水である!日本の水みたいに飲み
やすいのが特徴的であったのだ。
酒の決め手ってヤッパリ美味しい水なおかも知れない!水が不味いとお酒も
良い物は出来ないと思うんだよね!だから我が組織は、水に対しては力を
必要以上に入れているのだ。魔法浄水器様がフル稼働する予定!
【そうだ!酒の神・シビッラには気をつけるのじゃ!アヤツは鼻が効く!】
『そうじゃの!アヤツが絡むと碌な事にならんからの!』
酒の神・シビッラ様って、どんな方なんですか?
≪声がでかいわ!≫
【アヤツの名前を言う時は静に言わんか!】
『そうじゃぞ。アヤツは鼻も良いが、耳も良いんじゃ!』
そうなんですか?シビッラ様って、どんな感じで面倒なんですか?
『お酒に対して非常に執着しているの!』
【この世の酒は、全てシビッラの物なのじゃとか言っておるわ!】
へっ!?独占欲が強い人なのかな?
【もしもシビッラが、お主の所を訪ねてきても誤魔化すのじゃぞ!】
『そうそう!絡まれると厄介じゃからの!知らぬ存ぜぬで済ました方が良い!』
2人が、そう言うのなら.....その行動が正解なんだろうな.....
≪そう言う事じゃ!≫
{それから、色々な話を決めて行ったのである。}
...............................................
{天界の帰り}
此れで、天界の販売ルートは確保されたも当然である!残る問題は
何かあったかな?
人材の確保・機材の確保・材料の確保・販売ルートの確保・運送の確保
他には.....賄賂?......違うな!賄賂なんって必要がない!
残るは、社名!?そうだよ!社名......この場合は組織名になるのかな?
組織名を決めてなかった!未だに密造酒組織[仮]だったよ。
おやっさん!組織名って何にしましょうか?
『組織名?名前とか要るのかの?』
帰ったら皆で、組織の名前を決めましょうか!
『つきれん様が言うのであれば仕方ないの!』
...............................................
{リスルドの家兼密造組織本部}
幹部会議をはじめる!此処で重要な案件がある事に気が付いたのである!
それは、我々の組織に“名前”が無いのである!これは
なのである!
そこでだ!幹部の皆の意見を聞いてから、組織の名前を決めるって事を
今からします!異論はないですね?
≪ありません!≫
では、
『儂は決まった名前で良いぞ?』
護衛部隊・隊長のレッチャットさんの意見をお聞かせ下さい!
「つきれん様が好きに決めて下さい。」
輸送班・班長リスルド.....は不在だから奥さんのガヤリス!
【私もレッチャット様を同じ意見です!】
技術班・班長ヨランドさん!何かありますか?
【私もラプターと同じ意見ですよ】
雑務担当・ハラマは何かある?
<つきれん様の言う通りにします!>
全員.....オレに丸投げかい!ならば!オレの偏見と独断で名前を決めます
密造酒組織・秋月酒造[株]これで良いかな?
社長は当然オレ!営業もオレ!価格を決めるのもオレ!
オレって働き過ぎじゃない?過労死しちゃうよ.....楽したいよ!
{秋月酒造[株]に未来はあるのか?}
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