第32話 どや顔は程々に!


オレとおやっさんはレーニ親子の家にお邪魔している。

けっしてやましい事をしてる訳ではない!

オレ達は仕事をしているだけなのだ。



交易品になりそうな物は、ビック・マウスの毛皮と肉それに爪だ。

それと少量だが、アース・バイパーの皮と肉それに牙が取れるそうだ。

ビック・マウスを食べにアース・バイパーが最深部から上層部に

移動してくる時にしか、アース・バイパーは狩ってないそうなので、

アース・バイパーの収獲量が少ない理由みたいなのだ。


最深部まで狩りに行く事も可能みたいなのだが、そうすると村人の

被害が大きくて割りに合わないとの事だった。そうなると此処でも

冒険者の登場かな?冒険者が狩って来た獲物を村が買い取ってから、

交易品とするば上手く行くのではないだろうか?


レーニ村長あのですね!アース・バイパーを

冒険者に狩らせるのはどうでしょうかね?


「村人達でも、狩れない事はないのじゃが?」

その村人達は、戦闘の専門家ではないですよね?


「戦闘を専門にはしてないの~自警団的な立ち位置じゃな」

語尾にニャーを付けても良いのですよ?


「今は、その話は関係ないニャー!」

あぁ~~癒しの言葉だぁ!


おっと失礼しました!私とした事が話がれましたね!

「まったくじゃ。」


自警団的な立場な人達なら、村の警戒もしないと悪いでしょう?

「確かにそうじゃな!そうしないと、また子供がさらわれてしまう。」


そこで、冒険者に依頼を出すのです!ビック・マウスとアーク・バイパー

この2つの魔獣を1匹幾らで、買い取るかを決めておけば、

大きな問題は起きないでしょう!どうでしょうかレーニ村長?


「そうじゃの~村の収入が増えるのは良い事じゃがの。」

<お母様どうされたのですか?悩む必要は無いと思いますが?>


「この村に、知らない余所者よそものが来るのがな...」

それならば、衛兵詰め所と冒険者ギルド出張所を村に作りましょうか?


「衛兵は村人を守ってくれるのですか?」

神族・天使族・精霊族の衛兵達が村人を守りますよ!


<お母様すごいですよ!衛兵が居てくれるだけで、

           心強いですし治安も良くなりますよ。>

「そうじゃな.....そうするかな.....?」


そうしてくれると、此方こちらとしても有難いのです。

「解った!そなたを信じてみようではないか。」

<お母様、村人達も喜ぶと思いますよ。>

『話が決まった所で、次の話に移るのじゃがな!

   この近辺で、お城を建てられる場所とか無いかの?』


「お城を建てる場所?」

<あっお母様、あそこは駄目ですかね?>


「あそこって、まさか前の村があった場所か?」

<そうです、お母様>


前の村があった場所とは、どこら辺にあるのですか?

「此処から、中央に7~8日行った場所なのじゃが。」

『此処の村に来るのに、港街ガヤルドから5日も掛かったからの

              港街ガヤルドから遠くは無いかの?』


12~13日で行ける場所なら、悪くは無いと思いますけどね?

『そうかの?アヴェンタ様に聞いて見るしかないの?』


それよりは、1回場所を見に行った後に、報告をして決めてもらった方が。

『うむ、そうじゃな!そうするかの。』


レーニ村長その場所まで案内を頼めますか?

「娘のイリナに案内をさせようぞ。」

<任せてよ!お母様。>


それでは、明日の朝に出発しましょう。

≪はい!≫



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



{村を出てから7日が過ぎていた}


<もう少しで到着しますよ。> 

前の村は、どんな場所だったのですか?


<川の近くで、川の対岸に森があって、村があった場所には

 小高い山になってますけど、小山の下は平らな平原ですよ。> 

『小山に城を建てて、平らな場所には城下町を建てれば良いの。』 



{そんな話をしていたつきれん一行だが、目的地に着いたようだった}


<此処が、うち達の村があった場所ですよ> 

『此処か!広いの~ドデカイ街が作れそうじゃな。』 

あそこの小高い丘の上に、建物があるのが前の村ですか?


<そうだよ!うち達の前の村だよ!>

小高い丘に行ってみますか。

『そうじゃの!』



{小高い山って言うより、丘と言った方が良い場所に向かった}



んっ?石の壁が見えるよ?

『そうじゃの?村を囲ってる城壁ぽいの?』



{どんどん丘に近づくに連れて、丘の上の建物が見えてきていた}



『小城じゃないか!』

お城がありますね.....此処が前の村の後なのですか?

<うち達の村だニャー!懐かしいニャー。>


『放置してた時期が長いから、色々と痛んでるようじゃな。』

此処はやっぱり、業の神・エストーケ様と技の神・コンセプト様の

出番ですかね?港街ガヤルドの建設が終ったら、2人に頼みますか?


『こりゃ~儂1人でどうにもならんぞい!2人に頼むべきじゃな。』

それが良いですよね。港街に帰ったら2人に頼みましょう。


この付近で、出没する魔獣は何が出ますか?

<この付近の魔獣は、対岸の森にデュー・ホーン・ワイド・ボアが居ます。>

『冒険者や衛兵でも倒せる魔獣ばっかりじゃな!』


そうなんですか?オレは見た事もないですからね。

『つきれん様でも余裕で倒せますじゃ!』


本当に?オレは弱いですよ?

<つきれん様は弱いのですか?>


イリナには負けないよ(どや顔)

『つきれん様...』

<えっ.....?>


うっ.....よし!ケット村に戻りますか!

(ちくしょ~!どや顔で言ったら恥かいた。)

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