冒頭。主人公の二人、高見と丸田の性交シーンが始まります。それは女の子を少しずるい方法でホテルに連れ込んでの決行です。二人は肉体労働の職、金はない、当然のようにクスリもやる、と。主人公にも関わらず社会の底辺とも言えるような若者なのです。
そんな彼らが行う"外道探し"。彼らの言う外道とはタイトルからもわかるように「不倫をする者」です。
二人が持つ不倫に対する強烈な嫌悪と怒り。彼らはそれを存分に振りかざします。犯罪にもならず、暴力も無いやり方で不倫者を社会的に抹殺し、どん底へと突き落としていくのです。
緻密な文体で書かれた、ダーティーでそれでいて爽快感のある作品です。