第151話 ある意味ボス戦
俺は女神クラウシャのすべすべの太ももを撫で回す……うむ、いい感触だ、人の肌ではこうはいかないよな。
「それで……どうなのですか……私の抱き心地は……」
「悪くないぞ」
「それでは改宗を……」
「まだだ!! 結論を出すにはまだまだ堪能……いや、確認する必要がある!」
「そ……そうですか……」
うむ、人外といえど、人とそれほど大差ないと思っていたが、やはり実際触ってみると随分と違いがあるもんだな、高級な生地のような滑らかな触り心地に、弾力のあるパンのような質感……うっすらと漂うオーラが更に人外を演出してて良い感じだ。
「うっ……抱き心地を確認するんですよね、そんなところを触る必要があるのですか」
クラウシャの豊満なおっぱいに手を伸ばすと、さすがに不審に思ったのかそう聞いてきた。
「当たり前だ! 抱き心地とは、総合的な心地良さを表すものだ! 抱いて心地よいだけではダメだろう、揉んで心地よいくらいが丁度いいんだ!」
「は……はあ……」
理解したのかしてないのか、クラウシャは曖昧に返事をする。
「そんなことより、もうちょっと女神ぽくならないか」
「──女神ぽくとはどのような……」
「そうだな、人外って感じで、こう、神々しくだな」
「はあ……こうですか……」
そう言うとクラウシャは纏っているオーラの出量を上げる──オーラに反射されて肌も神秘に光り、なかなか神ぽくていい感じだ。
「いいよ、いいよ! そのテカテカ感、いい感じだよ〜」
「はあ……」
「おいジンタ……俺にも触らせろよ……」
そう言ってエロマントが自らの生地を伸ばしてクラウシャに触れ始めた……するとバチッと何かが弾ける音がして、クラウシャが飛び起きた。
「そ……そのマントはなんですか!」
クラウシャはすごい剣幕でそう聞いてくる……俺は隠すこともなくこう返事をした。
「エロいマントです、女性の脇の下やお尻に異様な興奮を覚える変態ですが、いい奴ですよ」
「マントの性癖なんて聞いてません! そうじゃなくて、存在そのものが何かを聞いています、そんな邪悪な属性は初めて見ましたよ……まるで邪神の破片のような……」
「邪神ね……どうなんだ、エロマント、お前って邪神か何かなのか?」
俺の問いに、エロマントは迷うことなく答える。
「さぁ〜そんなこと考えたこともない、多分、邪神じゃねえと思うぞ、根はいい奴だから」
「だよな〜 と言うことで、違うそうですよ」
「違いません! それは邪悪な何かです!」
「いえ、こいつはエロい普通のマントです」
「普通のマントはエロくありません!」
確かに言われてみれば、マントは普通、エロくないかもしれない。
「まあ、いいでしょう、しかし、そんな邪悪なマントを身につけている者に、私の加護を与えるわけにはいきません……」
「うむ、正直、加護などどうでもいいのだ──体さえ好きにさせてくれればそれでいい」
「良くないです!」
「ちっ……ケチな女神だな……」
「そんな問題じゃないでしょ!」
どうも興奮が収まらないのか、エロマントが悪魔の囁きを俺にしてくる。
「ジンタ、ここにはあの女と俺たちだけだ……グダグダやってないで、やっちゃえよ……エロいことしちゃいなよ……」
その言葉を聞いたクラウシャの顔色が変わる……
「ち……ちょっと、力尽くで私をどうにかしようと思ってるのですか、女神にそんなことしてタダで済むと思ってるのですか!」
「馬鹿野郎! 女神だからそんなことしたいんだ!」
「論点はそこじゃないでしょう! 無理やりってのが問題なんです!」
「ふっ……大丈夫、力尽くで説得するだけだ!」
「それはもはや説得ではありません!」
「それではこうしよう、エロいことやっちゃった後で話し合うってのはどうだろう」
「言ってる意味がわかりません!」
俺はジリジリと女神に歩み寄る……クラウシャはそれに合わせて後ろに下がる……さて、抱きつこうかと踏み込む寸前……目の前に大きな爆発が起こった。
ドォーーーン!!
「なぁ! なんだ?」
爆風の晴れたそこには、赤いローブを羽織った金髪のイケメンが立っていた。
「ふっ、私が来たからにはクラウシャ様には指一本触れさせぬぞ!」
イケメンはクラウシャを庇うように前に出ると、そう言ってきた。
「マウニイ、その無礼者を殺しなさい!」
「ハッ!」
クラウシャにマウニイと呼ばれた赤いローブの男だが、どう見ても俺よりレベルは高そうである……そいつが殺意を持って襲いかかってきた。
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