第78話 雨の降る街で
昨日はニジナが珍しく飯を奢ってくれた。理由はわからないが、相談があるなら聞いてくれるとずっと言っていたな・・ミリアちゃんとエロいことをしたいのだがどうすればいいのかと相談できるわけも無いので、適当に話をしたけど・・
まあ、そんなことより今日はギルドの使いで、大量のポーションを購入しに冒険者百貨店へとやってきていた。なんかギルドミッションの準備とか言っていたが、詳細はよくわからない。他のみんなも色々準備で動き回っているので、珍しく俺はここに一人でやってきていた。
前にポーションを買った店で、中級マナポーションを100個、上級ライフポーションを100個購入する。全部で600万ゴルドととんでもない値段である。ギルドのお金なので俺は気前よく代金を支払った。大量購入をしてくれたのを喜んだ店主が、下級マナポーション2個をオマケにくれたのは素直に嬉しかった。
購入したポーションをバックに仕舞い込むみ、冒険者百貨店から外に出た俺は、ぽつりと肩に違和感を感じる。空を見上げると、黒い雲が広がっていた。どうやら一雨来るようなので、急いで帰路につこうと小走りになった。
小降りの雨が、豪雨になるのにそれほど時間はかからなかった。さすがにちょっとキツくなったので雨を凌げる場所を探す。ほどなく見つけた、屋根が大きく飛び出している店の軒下へ飛び込んだ。
その軒下には先客がいた。しかもその人物は俺が知っている人だった。
「確か君はジンタだったね。こんなとこで会うなんて縁があるな」
そう声をかけてきたのは、前に露天風呂で出会ったあの理想の彼女である。
「リスティア・・」
彼女に出会えて嬉しすぎて言葉が出ない。しかもリスティアの着ている服は雨に濡れて透けていて、裸に引けを取らないくらいにエロかった。
俺がマジマジとその透けている肌を見ていると、リスティアは少し微笑みながらこう言ってきた。
「君は本当に私の体が好きなんだな。少しくらいなら触ってもいいぞ」
そう言われて心臓がバクバクと暴れ始める。マジですか・・・それでは遠慮なく・・そう思いながら手を伸ばそうとした時、大きな雷が鳴った。
リスティアはさすがは五次職の冒険者、すぐ近くに落ちたその雷の音にも動じることがなかった。それに比べて俺は、腰を抜かしてその場に崩れ落ちる。
「はははっ。大丈夫かジンタ。ほら。手を貸して」
そう言って俺の手を取り、立ち上がらせてくれる。その時、俺のバックパックに入っている大量のポーションを見て、リスティアが質問してきた。
「すごい量のポーションだな。どこかと戦争でもするのかい」
「詳しいことを聞いていないのでよく分からないけど・・イノーなんたらで、大量のモンスターを討伐する必要があるとかって話で・・・」
そう言うと、リスティアが反応する。
「イノーマス・パニックか! そうか・・確か最近、パルミラギルドがギルドミッションで請け負ったと聞いたけど・・ジンタはルキアのギルドの人間なのだな」
「そうそう。確かそんな感じのやつ・・・てか、リスティアはルキアを知っているんだ」
「もちろん同じ五次職の冒険者同士だからな。面識くらいはあるよ」
現在、五次職の冒険者は大陸に十二人しかいない。それくらいの人数であれば、みんな顔見知りでも不思議でもないか。
「それより、ジンタ。イノーマス・パニックの対応で、助っ人とか募集してないか」
リスティアが不意にそう聞いてきた。
「ええと、そうだな。確かヴァルダが戦力が足らないとか嘆いてたから・・募集とかは分からないけど必要とはしてると思うよ」
「そうか・・できればジンタから私を推薦してくれないか。一度、イノーマス・パニックの対応に参加したかったんだ」
「そんなの全然構わないよ。五次職のリスティアが手伝ってくれるって話なら、みんな喜ぶんじゃないかな」
「ありがとう。ちゃんと礼はするからな」
「いいよ。礼なんて・・」
「生乳、二揉みでどうだ」
「・・・・五揉みくらいお願いします!!」
「はははっ。こんな乳でよければ何回揉んでもでもいいよ」
そんな話になったので、リスティアの連絡先を聞くことができた。リスティアはギルドに所属しておらず、ソロプレイがメインなので、普段、中央区にあるホテルに宿泊しているそうだ。かなり宿泊費の高い宿だけど、さすがは五次職の冒険者だな・・
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