運命の糸

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　偶然の出会いを信じるだろうか。

　この世は全て必然で、全てあらかじめ想定されていて、自分はただそれを知らないだけで決められた未来を進んでいるんじゃないだろうか。でも多分、偶然ってものは本当にある。

　だってそうじゃなきゃ俺がこれを手にする日は来なかっただろうから。

「へぇ、ソフトクリームの日なんてあるのか」

　ネットのニュースで昨日の七月三日がソフトクリームの日だと言うことを初めて知った。アイスの日があるのは知っていたけどそれは五月だし、第一ソフトクリームもそこに含まれると思っていたから。

「あー、昨日知っていたらな」

　五月のアイスの日じゃないけど、ソフトクリームを出している店舗では色んなキャンペーンをしていたとも記事に書いてある。半額で食べられたり、食事のセットに無料で付けられたり・・・　

　いや、それくらい自分で買えるけどね？　でもね、なんとなくちょっと残念な気持ちになるじゃない、良く行く店の名前が書いてあったらさ。だって俺、ソフトクリーム好きだし。

「あ、これは？」

　なんとなくそのままソフトクリームの日のキャンペーンを検索していくととあるサイトに繋がった。名前は知らない、でも結構近所にあるイートイン専用の店。

「・・・」

　ちょっと可愛らしすぎる外装だけど、メニューは美味しそう。所謂フォトジェニックな店だからきっと若い子も多いだろうけど、イートインだけなら・・・？　おじさん一人でも浮かないよね？

　ミルク感のあるソフトクリームには目がないんだ。