三崎先輩は俺のエロ奴隷になりたい
大塚零
プロローグ
「ねぇ、
夕焼けの赤が部室を赤く染める中、
オセロの盤上から顔を上げるとそこにあるのは夕日に照らされた
「なんでしょうか、
もう大昔の表現になるが学園のマドンナやらアイドルといったものである。
ならば現在、学校内とはいえそんな
それは何故かって? それはこの後に続く
「
「しませんって」
「私は
などと妄言を吐いてくるのだから、緊張もなにもあったものではない。
いや、まぁ、そりゃ最初の方は俺専属のエロ奴隷!? あの
厳密に言えば多少なりともやったのだがなんというか先輩はアレだった。
「いや、無表情のままで淡々と処理するかのように奴隷ムーブしてもらっても嬉しくないので……」
なんというか一度だけメイド服でご奉仕、みたいなことをやってもらったのだが全くの無表情ですごく怖かった。
あれから今に至るまでがこの調子だ。
「……難しいわね」
「いや、
「私は……もう少し、何というのかしら……」
口元に人差し指を当てて、それがまた様になっていた。まるで物語の探偵のようだろう。
「そう、アレよ」
「アレってなんですか」
「いちゃらぶ、よ。アレが足りないの」
そんな演劇部ならば嫉妬せざるようなえないような様になった振る舞いを自分で破壊するような言葉を
「はぁ」
なので俺がこの様な反応をしてしまうのも仕方ないだろう。
「いちゃらぶですか、
「ええ、いちゃらぶ。恋人同士ってそういうものなのでしょう?」
「いや、まぁ、そりゃそういうことやるでしょうが。俺と
「他に誰がいるのかしら、
そう、俺と学校一美少女のである
とはいえこんなこと公になってしまったら俺が全校男子生徒からどんな目に遭わされるかわかったものではないので内緒にしてるのだが。
「じゃあ、手でも握ってみます? オセロの最中ですけど」
「ええ、やってみましょう
試しに
じっと無表情で繋いだ手を見ているのだから繋いでいる俺としては非常に居心地が悪い。
なので少しでも俺は場の雰囲気を和らげようと話を振ってみた。
「えっと、どうです手を繋いでみて」
「そうね、
「はい、どうぞ」
「右手を握られるとオセロがやりづらいわ」
「……あ、はい。すいません」
こんな風に万事が万事こんな調子でちっともそういう雰囲気にならないままだ。
これが俺と
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