第29話
校舎屋上___
PM12:30____
ガチャンッ!
勢いよく屋上の扉が開く_、
明日香「水嶋!おい水嶋っ!なに屋上に逃げてんだよっ!バックれてんじゃねぇよ!」
口調がさらに荒々しくなっていく佐々木は
辺りを見渡しながら叫ぶ。
明日香「1万も用意出来ねぇのかよ…カス……、」
佐々木が鋭い目付きで周囲を探索していると、
ドサッ…、
明日香「ん?」
物音がした方に佐々木が振り向くと
屋上の入り口前に“10万の札束”が投げ捨てられていた__。
明日香「……はぁ?……札束……?」
さらに佐々木が視線をずらすと先程閉めたはずの屋上の扉が再び開いていた__。
明日香「………………………、」
訳が分からず空いた扉と10万の札束を凝視している佐々木。
カレン「1万と言わずに……10万程持っていきなさいよ……、」
明日香「!?」
佐々木が声のする方へ顔を見上げると、ちょうど屋上の扉の上から水嶋がゆっくりと姿を現した。
明日香「水嶋………!」
カレン「そんなんで満足するならいっくらでもくれてやるわよ………、」
水嶋は制服の両ポケットに手を突っこみながら、佐々木を冷たい目で見下していた。
明日香「アンタ……そこで何してんの?…さっさと下りなさいよ!何見下してんだよ!オイッ!」
明日香がたまらず怒鳴り散らす。
カレン「………………………………、」
水嶋はただ無言で黙り込む___。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます