短ト短ト話ぃズ.
NPC(作家)
女神様は短気娘の夢を見るか?~Do Aphrodites Dream of Eccentric She temper?~
女は、とても嫌な気分だった。
スカスカの電車内で揺られながら、お気に入りの音楽を聴いて窓の外を見ていたのだが、ふと視線を感じその先を見ると、見知らぬ男がジッとこちらを
髪はぼさぼさで、年は女と同じ頃だろうか、だらしない服装をした
だが男の熱視線は続き、車窓の太陽よりも目に悪く、裏腹にうすら寒さを感じさせた。
女はそのあまりの気持ち悪さに耐えきれなくなり、
「何よ!」
対する男は女の声に一瞬眉間を開いたが、すぐに元の責任感なさ気な表情に戻ると、事も無げに口を開く。
「いや、いい女だなと思って」
――間。
男のけろりとした回答に、女は何を言われたのかと言う顔をした。
予想外の出来事に男の言葉が女の脳内で反復横飛びを始めたせいだ。
しかし程なくして脳が意味を理解すると、先程までザラザラとした
女はじゃれてくる猫を
「あら、そうでしょ? ……フフ」
「ああ……ただ、今の反応をみて「面白いやつだな」に感想が変わったけどな」
今度こそ何を言われたのか分からなかった。
脳内で猫をあやし、髪でハーブを奏でるこのうら若き乙女のどこが「面白い」のか。 この男は私の
女はとにかく憤慨した。あまりの憤慨ぶりに唇は既に「な、」を5回ほど唱えてしまったほどだ。
そしてようやくマグマのような怒りがボコボコと喉元まで登り詰めると、意味を持つ言葉となって男へと噴火した。
「何なのよあんた!」
短ト短ト話ぃズ. NPC(作家) @npcauthor
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