第5話 水の世界に来ちゃった 継月side

とあるプール


継月「暑いな…」


俺は大天継月おおぞらけいづき、みんなからは継月って呼ばれている

今日はあんかけさんからの誘いでカクヨムで

出会った人たちと集まってプールで遊ぼうってことになった

Nascitaでの仕事もないし、練習もなくてやることなかったからちょうどよかった

え?ならフルルは一緒じゃないのかって?

聞くところによるとここのプール、

どうも最後に使われてから一年は経過してるらしく、一度私服で下見して問題なさそうなら

掃除して使うってことに

だからフルルには掃除が終わったら連絡する

って伝えてあるからフルルは来てない

女の子に力仕事させるわけにゃいかんからね


「大丈夫そうか?」


プールサイドから見た感じは一年経ってるに

してはそこまで汚れてはいない

多少のごみは底に沈殿しているけどこんなのは水抜いて取り除いちまえばいい


「うん、これなら」


すると


継月以外「うわあああああああ!」


側にいた他のカクヨムユーザーのみんながプールへと落ちていくのをみた


継月「あんかけさん!」


俺は咄嗟にすぐ隣にいたあんかけさんの腕を

掴んだが


あんかけさんの落ちる時の自由落下の力

    ×

あんかけさんが掴んだ俺の腕を引っ張ろうと

する力


で俺もプールへと落ちてしまった


「うっそでしょおおおおおおおおおおお!?」


ザバン!


水に体が落ちた音を最後に継月は気を失った


……


???


(…い…!おい…づき!おい継月!)


「…っ!」


目を覚ました継月が見たものは一面の水と

その先にある見たことのない街の光景だった


「ここは一体…」


(継月!目を覚ましたか!)


「パラド!?」


すると継月の体から青と赤の粒子が出てきて

人の形になった


パラド「ここは何処なんだ?俺たち、確かに

プールに来てた筈だよな?」


継月「その筈なんだが…水の中に落ちたはず

なのに濡れてないし…呼吸も会話も出来る…

一体どんな物理法則で成り立ってるんだ…」


少し離れたところにあんかけさん、松前さん、風庭さん、田中君と見慣れない少女がいた


パラド「あんなやついたか?」


継月「さあ…とりあえずみんなと合流するか」


……


俺とパラドはあんかけさんたちのもとへ


「みんな!」


あんかけ「継月さん!目を覚ましたんですね!」


継月「こいつに意識の中から起こされてなんとか」


風庭「継月さんその人は?」


継月「あ、そっか。あんかけさん以外は知らないか。こいつはパラド、もう一人の俺みたいなやつで、ゲーム仲間です」


パラド「パラドだ。よろしくな」


風庭「よろしくお願いします。風庭雪衣です」


松前「よろしくお願いします。平城山松前です」


田中「よ、よろしく…スクラッパー田中です…」


パラド「なんかよそよそしくないか?」


田中「人見知りなもので…」


パラド「これから一緒に遊ぶんだ、仲良くしようぜ?」


田中「は、はい」


継月「で、あんたは?」


??「私は海月です。以後お見知りおきを」


継月「海月?あの海にプカプカ浮いてるあの海月?」


海月「はい、その海月です。ここにくるヒトのための案内役としてこの姿になりました。あ、ビリビリは普段はしないのでご安心を」


継月「てことはあんたは海月のフレンズってことか…」


海月「フレンズ…とは?」


継月「あんたみたいにヒト以外の動物がヒトの姿になったのを俺たちはフレンズって呼んでるんだ」


海月「そうなんですね」


まあよくよく考えりゃイルカやクジラのフレンズもいるし、海月がフレンズ化しても可笑しくはないか…


継月「で、ここは何処なんだ?」


海月「ここは異世界の水の世界です」


パラド「異世界だと!?俺たちはプールに落ちた筈だぞ!」


海月「プールだって1年経てば異世界への扉だって開かれますよ。ごく稀ですけど」


まさかあのプールが異世界へのゲートになるだなんて…

てか海月のやつめっちゃ冷静…

あんかけさんたちと合流するまで他の人の脈を計ってみたけど正常だったから気を失ってるだけみたいだし…


継月「とりあえずここから出よう。

今気を失ってる人は俺たちで連れ出して介抱するから」


継月は右手を翳したが…


「次元の穴が開かない?」


何回か翳したがやはり次元の穴は開かなかった


「…ダメか」


パラド「どうやらチートを使わずに正攻法で

ここから脱出するしかないみたいだな」


継月「ああ…」



最悪だ…プールで遊ぼうとしたらこんなことになるだなんて…

何とかしてここから脱出しないと…

フルルのやつが心配しちまうからな…

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