第4話|15個のカノジョ
僕たちは二人で一人の作家であり
クリエイターであり
エンターテイナーだ
僕が目を瞬かせて見つめれば、彼女はまばたき一つせずにじっと見つめる
僕がぼーっと空を見上げれば、彼女はじっくりと現実を見る
僕が小さなことに感動すれば、彼女はそれらを当然のこととする
僕はくるくるに巻かれた髪で、彼女の艶やかな長い髪はどこまでも真っ直ぐだ
僕は『未熟』で、彼女は『完璧』だった
そんな僕らは一緒にものを作り出す
時にぶつかり
時に融合し
最後に壊した
僕は壊した彼女を15に分けた
それらの一つ一つにメモを残し
素敵な彼女を皆にプレゼントするんだ
うまくいったかって?
計画通りにはなかなかいかないものだね
何しろ臭くなる
順番に開けられることがないし
15個を集めて初めて完成する
その15個を手にするのは
知らない者同士の君たちだ──
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます