1年前の惑星記録

和朽

#00 過去

私の父が亡くなってから1年が経った。

父は有名な天文学者の181代目の子孫であり、研究所から帰って来ても自分の部屋にこもり、研究作業を続けているほど研究に一生を捧げていた。

彼は私を部屋に絶対に立ち入らせず、研究内容も一切話してはくれなかった。


そんな父の部屋に、私は入った。

資料などが散乱している――などと思っていたが、部屋は簡素で、天文学の本がずらりと並んだ本棚、パソコン、机と椅子しかなかった。


彼が昼夜作業をしていたパソコンの本体の電源を入れ、画面の前に座る。

ポッと画面が光り、文章ファイルで埋め尽くされたデスクトップ画面が表示された。

そんな中、「新惑星データ」と書かれたフォルダが目に留まった。


フォルダを開くと、私は彼、そしてこの家系の天文学者たちが行ってきた偉業、歴史を思い知った。

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