『明るい』を入れて【未練】

 夜明けの光に貴方が見えた気がした。

 荷物は全て片付け、貴方らしさが何一つ残らない部屋で、それでも貴方の面影が欲しくて、ずっとここに居たのだと、私は泣き出しそうになりながら訴える。

「明るい君が好きでした」

「明るくなんて、なれないよ」

 差し込む光と風だけが、泣きだす私をそっと撫でた。

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