天井の赤い染み

ツヨシ

第1話

昔住んでいたマンションでの出来事。


ある日、ソファーで横になっているとき、俺は気付いた。


天井になんだか赤黒い染みがあることに。


――なんだあ?


その大きさは人の頭くらい。


形もそんなもんだ。


しかし疲れていたのでそれ以上は追求しなかった。



次の日の朝、天井を見上げると、やはり丸くて赤黒い染みがあった。


そして仕事から帰って見てみると、頭のようなものから頭よりは幅が狭い四角形の何かが生えていた。


それは俺には頭、そして首に見えた。


――なんか気持ち悪いなあ。


大家に相談することも考えたが、面倒だと思い、結局そのままにした。



翌日の夜には、首に見えるものの下に、どう見ても胴体にしか見えない染みが出現していた。


そしてその次の日には、胴体の右上部から棒のようなものが生えていた。


俺にはそれは頭、首、胴体、そして右腕に見えた。


――やっぱり大家に言うべきかな。


と思いつつも、その日はとりあえず寝た。



翌日、仕事から帰ってくると、今度は胴体の左上部から棒のようなものが現れた。


それはやっぱり、左腕にしか見えなかった。

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