NM-002

 ──星が瞬いていた筈の夜空を明るく照らす。


 天を焦がす炎。

 木がぜる音がして、自重を支えられなくなった柱が崩れる。


 全てが壊れて無くなる瞬間。


 それは、自分の存在意義の消失も意味する。

 手に入れた事実も真実も、

 全ては、無意味になった。


 ──本当にそうだろうか?


 まだやる事がある。

 これは、自分にしか出来ない。


 ──もう、彼女はいないのだから。


 そう、いないから、自分がやる。


 手にした事実も真実も全て捨て、

 成し遂げる為に行動を開始した。



 全ては、彼女の為に。



 例え私が──ても、──────。


 何故ならば、それが私の



 存在意義なのだから。

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