第4章
第31話 それから引きこもりたい病になった
……あれは何年前の事だったかな。
昔々の話なんて語る必要なんてないんだろうけどさ。
人間ってほら、馬鹿だし。
定期的に思い出さないと、忘れちゃいそうじゃん?
オンラインゲームにはまって、まだそんなに時間が経ってない頃。
僕は、見ず知らずの大勢の誰かと繋がれるこの環境が好きだった。
オンラインゲームの話をよく友達に色々話したり、妹にも聞かせていた。
でも、あの出来事があったから。
僕は、人と繋がれる事にメリットを見いだせなくなってしまった。
現実と違う環境を楽しむのが、仮想世界の素晴らしい所だというのは評価している。
でも、さ。
人間となんて、現実世界でも繋がれるからさ。
だから、こんな所まで来てまで、不必要に群れる必要ないじゃん?
人間なんて、大抵が嘘つきだ。
正直者はみんな、馬鹿をみるだけ。
あーあ、やになっちゃうよこんな現実。
異世界にでも召喚されないかなぁ。
……なんて、たま思った事もあった。
まさか、それに近い状況に、本当に陥るとは思わなかったけど。
でも、そう思った事は、僕は後悔していない。
人間に対して、そんな結論に至った事も。
……人間なんて碌な物じゃない。
……そもそも、本当の顔を突き合わせているわけでもないこの世界で、誰かを信じるてる奴の気が知れないよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます