第27話 状態異常
探せども探せども見つからない水晶草に苛ついてきたら、メールが届いた。
アリッサからだ。
基本、どうでも良い内容ばかりだから、すぐに見るなんて事ないんだけど……。
今はどうにも気になる事が多すぎた。
「下らない事だったら、次会った時しばくからな」
文句を言いつつ、文面に目を通して僕は……。
『大変大変! ニルバっち! 水晶草が必要な友達が、石化し始めちゃった! 至急有力な情報求ム! 今回ばかりは、必要な人が多すぎて情報屋の名前も恩も権力も役に立たないみたい! えーん、どうしよう。助けて私の王子様!』
誰が王子様だよ。
!マーク多過ぎ。
あと名前と恩は分かるけど、権力ってなに。
しかし、結構大変な事になってるみたいだな。
友人って言うのはやっぱりシロナの事なんだろうな。
しかも石化か……。
呪いって状態異常の事だったみたいだ。
「そりゃあ、困るよな」
だって、この世界はログアウト不可の状態なのだ。
何かあっても、元の世界に戻れないって事は、ずっとこの世界に拘束され続けるって事を意味している。
石化したプレイヤーについては今まで例があるから、どんな状態なのかは分かってる。
その場から動けずに、視界だけが機能している状態らしい。
仲間なんかが傍にいてくれて、状態異常の回復薬をすぐ使ってくれるならいいけど……。
そうじゃない場合はきつい。
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