【番外】「マグネット!」の今後、みたいな

 主にシステム面から小説投稿サイトの比較を行ってきましたが、今回はちょっと趣旨が違うので番外編と言うことで。


 「マグネット!」(現在の正式名称は「MAGNET MACROLINK」)の今後に関するお知らせが提示されました。


「MAGNET MACROLINK」の現状と今後について

https://www.magnet-novels.com/info/184


 この11/15付けお知らせは、TwitterでURLを告知したのですが、11/19の時点でウェブサイトの「お知らせ」にはリンクが貼られていませんでした(;^ω^)現在はリンクが貼られていますが、少なくとも四日間は「お知らせ」からたどれなかったことになります。

 そして改めてアプリで確認しようとしたのですが、アプリから「お知らせ」を見ることができない! (iOS版です。Android版はどうなんだろう?)通知は来ましたが、URLが貼られているだけで、別途ブラウザで開かなきゃいけない。こうした細かい部分も、ユーザーに不安感を与えるのでは?


 さて、その内容としては……

 ・公式連載の方針変更

 ・書籍の刊行休止、それに伴い第五回マグコンも中止

 ・今後のコンテストの内容見直しを検討中

 といったものです。


 まぁ、出版が厳しい状態にあるのは今に始まったことではなく、それはライトノベル界隈であっても同じということですね。

 よりインパクトが大きいのは、公式連載の方針変更でしょう。「マグネット!」における公式連載は、ぶっちゃけ「作者の囲い込み」と「有料コンテンツの確保」が目的であると推測しています。週刊少年ジャンプの「○○先生の作品が読めるのはジャンプだけ!」みたいな感じで、ユーザーに集まってもらい有料のコンテンツにお金を使ってもらおうという思惑ですね。こうしたシステムは、上手く行けば運営も作者もWin-Winになるのですが……。


 公式連載の方針が変更になったのは、結局作者の囲い込みに失敗したということなんでしょう。「マグネット!」運営としては、「マグネット!」だけに書いて欲しかった。けれど作者が従ってくれなかった、運営と作者の間にどのようなやりとりがあったのかは判りませんが、運営に作者が従えるほどのインセンティブを与えられなかったということなんでしょう。


 投稿作品→書籍化という流れが途切れてしまった以上、「マグネット!」は今後の舵取りがとても難しくなるでしょう。「なろう」はもはやそのユーザー数そのものが武器みたいなもので、何もしなくても作品が集まってくるようになっていますし、「カクヨム」は大手資本をバックにいろいろな仕掛けをしてくるでしょう。それに対抗しようとするのは、「マグネット!」の規模では大変なことです。ついでに「LINEノベル」もLINEとYahooの提携が決まったので、大化けする可能性があるかも(運営の本気度次第ですが)。


 個人的には、むしろ独自路線を歩むべきだと思います。ゴールを書籍化としてしまうのは愚作で、ウェブならではの方策がきっとあるはず。キーポイントは「画像が挿入できること」じゃないかなぁと。

 たとえば、「この画像でショートストーリーを」とか「このコマに台詞を入れて続きを考える」なんてイベントができるでしょうし。うーん、でもそれだとPixivとの差別化が難しいか。


 大変ではありますが、なくなっては欲しくないので運営には頑張って欲しいなぁと思いますね。

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