推測
オーブを見た翌日のできごとでした。
わたしは普段は、というか本業は、学生をしております。
田舎の公立校には珍しい綺麗な学び舎は、エレベーター完備の7階建てです。
5階や6階までの階段を喘息・貧血持ちの身で上るのは厳しいので、上りはエレベーターを使いますが、下りは階段のほうが早かったりします。
夕方、講義を終えて帰ろうとした折に、それは起こりました。
階段から落ちました。
ええ、派手に。
踊り場から下の階近くまで。
まあ、落ちた直後に自力で立って歩けるくらいの軽い怪我(当人比)でしたのでご安心を。
重めの打撲で済みました。
これまでにも何度か階段を転がり落ちていますが、過去2回は靭帯を傷めております。参考までに。
わたしがオーブを見てはしゃいでいたことを知っている友人に話したら、「なにか連れてきちゃったんじゃないの?」と言われました。
正直に申します。その発想はなかった。
むしろオーブを見ていなかったら骨を折っていたかもしれないくらいに思っていました。
善くないものって、本能的に判るんですよ。あくまでわたしの場合、ですけれど。
2, 3段くらいを落ちて靭帯損傷という経験があるので、あれだけ派手に転がり落ちて打撲で済んだのは奇跡に近いと思っております。
本当かどうかはわかりませんが、調べてみた範囲では白いオーブというのは悪いものではないようですし。
もしかすると、善くないものを引き寄せるのは、本人のネガティブな思考や恐怖といったマイナスの感情なのではないでしょうか。
幽霊さんだってもとは人間ですから。もしもあなたが幽霊になったとしたら、怪奇現象に遭遇してもノーリアクションだったり、逆に大喜びするような人間に、憑いていきたいとは思わないでしょう?
……ある意味でもっと恐ろしいのは、オーブを見たことも階段から落ちたことも、"つかれてた"のひとことで説明がついてしまいそうなことですけれど。
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