心模様は読めない

読めないなら都合の良い解釈をしよう。


それでなんとかなるんだったら、良いんだけどさ。


前向きでいよう、って言うのは実は、そう易々と人を救わない。


心が限界を迎えてる時に、それでも自分の心模様は分からないもんだから、よし前向きに行こう、だなんて思っちゃったら。


本当に大変なことになってしまう。


だから、疲れることではあるけど、自分に向き合うってすごく嫌なことかもしれないけど、一生懸命、あるだけの力を振り絞って、自分の心模様を読もう。


心模様は読めない。


でもできるだけで構わない。できるだけ読むんだ。自分のことなのに、迷宮にいるような気持ちになると思うけど……。


自分の心模様が、晴れていたら、前向きであればいいし、曇っていたら、雲の流れをじっくり観察して、向き合わないと。雨が降っていたら、今日はもう寝るしかないのかもしれないね。


こんなに、自分の心さえ、読めないというのに。


人生というのは、他者の心模様まで関わってくる。


君の気持ちは、少なくとも表情からでは読み取れないよ。


何かに怯えていたり、何かに絶望していると察しても。


それは一体なんなのか、それが分かる日が僕に来るのだろうか。


僕の気持ち、君の気持ち。


君の心の中に、僕はいるのかなあ。


それさえ、よく分からないまま、心模様を探している。


いち、を、に、に。


に、を、さん、に。


さん、を、よん、に。


よん、を、ご、に。


無理なことだとしても、少しずつ、少しずつ。


少しは変化するはずだから。


少しは君の心模様、見えるはずだから。


少しは自分の天気、見えるはずだから。

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