雨が降る

聞こえて来る鳴き声は決まって軽快な蛙の声

山の上で

田んぼも無く川も池も無い筈なのに

軽快な蛙の

大合唱は雨が降り続ける限り聞こえて来る

少年期の

学校の帰り道には田畑と川と池があった

雨が降る

聞こえて来るのは鈍重な蛙の呻き声

牛の様に

田畑が続く限り、川が続く限り、池が続く限り

水さえあれば

鈍重な蛙の呻き声がけたたましく響き続ける

なのに

思い出の中では学校の帰り道でも

軽快な

蛙の合唱が響き続けている

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