ずっと、すきなの

なな

第1話

「………すきなの。」


そう呟いた私の小さな声は、深夜の電話相手には十分すぎるくらいに伝わったようだった。

笑う声が聞こえる。ふはっ、と隠しきれない笑みがこぼれたような、そんな声。

きっとあなたは気づいてたいたの。私の想いを分かっていて、敢えて、私に言わせたの。



「しってる」


それが、………始まりだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る