２０１８年３月３日

Ｏホテルの清掃係の責任者は、ホテルの一室にいた。

数日前、オーナーに呼ばれ

この部屋で毎朝、香を焚くように言われた。

今日からこの部屋に宿泊する客の為らしい。

今日で３日目、その間誰もこの部屋には宿泊していない。

漂う煙を目で追いながら思った。

どんな人がこの部屋に泊まるのだろう。

高貴な人なのだろうか。

でも、こんな古いホテルに？

オーナー自身、詳しいことは聞かされていないと言っていた。

白檀の香りが、壁に染み込んでいく。

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