魔女と少女の愛した世界
浅白深也
プロローグ
玄関のドアを開けると、冷たい空気が私の頬を撫でた。冬の寒い中にもかかわらず、外で元気よく遊び回る子供たちを呼ぶ。
すぐに集まってきた子供たちとともに家の中に入り、温かい暖炉のある部屋に移動した。
「きょうはなにかな~」とわくわくした様子を見せる子供たちに微笑みを漏らす。
日に一度の絵本読みの時間。
子供たちが厚着から薄着に着替えている間に、手短にあった椅子を引っ張ってくる。座り、事前に用意していた一冊の絵本を手に持った。この間、知り合いに貰った絵本だ。
悲しくて、辛く、楽しくて、嬉しい、そんな物語。
この中には私にとってとても大事なものが詰まっている。
子供たちは着替えが終わったようで、私の前に行儀よく座った。
私はその絵本のタイトルを口にして読みはじめた。
「とある魔女と少女のお話」
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