歌姫は異世界に転生する
黒白狐
プロローグ
「深雪。今日は帰るね。」
「うん。バイバイ。」
はあ~。
やっと帰ったよ、母親。
もう生きることに疲れた。
大好きな歌も歌えないし。
病気ってやだな~。
私こと、新城 深雪は昔からの心臓の病気が悪化してもう少しで死にそうな病人だ。
これでも前までは激しい運動さえしなければ発作は起きなかったんだよ。
でも私が成長していくと共に病気も進行しちゃって、今生きてるのが不思議な位ってお医者さんが言ってた。
その病気は取り除くのが難しくって手術しても後遺症が残る事が高いって言われたんだ。
それならやめようって私が決めたんだ。
だってそんな確率の低い事に自分の命を掛けたくないし別に死ぬことに恐怖もない。
逆に死にたいよ。
ま、もうすぐ死ぬから良いんだけどね。
あ~歌いたい。
私、病気さえなければやりたいことがあったんだよね。
それは歌手になること。
元気だった時はTouyubeに自分の歌った動画をあげたりもしたんだよ。
楽しかったな~。
それでTouyubeにあげた動画もテレビに出るほど人気になったんだよ。
町の人からは歌姫って呼ばれてたらしいね。
何で疑問系かというと私町に降りたことないからかな?
両親も解放してくれなかったし。
でもやっと終わる。
やっと楽になれる。
ん~何かすごっく眠いや。
寝ちゃおう。
すー。
その日私は眠るように死んだ。
ファア~
よく寝た。
あれ?
此処何処だ?
病院で寝てた筈なのに。
「それについては私から説明しましょう。」
「…綺麗。じゃなくて貴方誰?。」
「私は神です。新城 深雪さん。貴方に伝えなければいけないことがあります。」
「何?」
大体予想はつくけど。
「新城 深雪さん。貴方は死にました。」
「やっぱり。」
「それで貴方に選んで欲しい事があるのですが、良いでしょうか?」
「どうぞ。」
「一つ、何にも無い天国で生きる。
二つ、記憶を忘れたまま地球に転生する。
三つ、異世界に転生する。
これ等の何れかを選んで下さい。」
わあ~ファンタジーだなぁ。
でもやっぱりこれでしょ。
「三つ、異世界に転生するにします。」
「そうですか。」
「でね、一つお願いがあるんだけど良いかな?」
「何でしょう?」
「私天使に転生したい。」
「はい?」
「勿論生まれは人からだけど、出来る?」
「出来ます。」
「じゃあ…」
「でも、確認したいことがあります。貴方は人外で良いんですか?人の里ではまともに生きられないかも知れませんよ?」
「それでも良いの。」
「わかりました。これから頑張って下さい、深雪さん。」
「うん、頑張るよ。またね。」
そう言って私は異世界に転生した。
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