貧乏精霊使いと暴君な剣士

仲仁へび(旧:離久)

プロローグ



 白い髪に赤い瞳。

 低い身長に、実年齢よりさらに小さく見える童顔。


 まるで兎の様な外見だとよく言われる僕は、周囲から距離を置かれている。


 でもそれは、別に悪い事をしたからとか、僕がイジメられているからとかそういう事ではない。


 単純に僕の傍にいてもメリットがないからだ。


 ああ、どうして僕は精霊使いなんだろう。


 こんなに使えないんだろう。


 精霊使いは精霊がいないと力を発揮できない。

 本人は全く役立たずだ。


 僕には武力も体力もない。

 だから精霊使いとして、パーティーを組んだ人達の役に立てるようになろうと毎日頑張ってるのに。


 どうしてどの精霊も僕と契約してくれないんだ。


 精霊使いになって四年。

 十四歳の僕は、未だに契約精霊ゼロだった。



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