第64話 己の想いを信じる為に③
アキュラスは常に「他人は全員敵だ」と思いながら生きてきた。その思考に至った理由は、彼の理不尽に闘いを強いられた過去に原因がある。
幼い頃、アキュラスが住んでいる町では殺人鬼が現れ、町人が次々に惨殺され金品を奪われるという、地獄のような強盗殺人事件が多発した。アキュラスも家族と共に、殺人鬼の噂に脅えながらも――ごく普通で幸せな家庭を築いていた。
しかし、そんな家庭にも殺人鬼の魔の手は忍び寄る。
目の前で家族を庇い斬り殺される父、無残に貫かれる母の身体、妹の悲鳴と血だまり――アキュラスの視界全てが鮮血に染め上げられた。
地獄絵図のような中、歪んだ殺人鬼はアキュラスにも襲い掛かろうとするが――その動きは寸前で止まる。アキュラスは恐怖と喪失、憎しみ――様々な感情がどろどろと混じり合う中で、無意識の内に近くにあったナイフを手に取っていたのだ。
最後に染まった鮮血は、アキュラスのものではなく、殺人鬼のものだった。
その後、アキュラスは天涯孤独となった上、殺人鬼の仲間に狙われるという最悪の運命を送る事になった。理不尽極まりない戦場のような毎日を掻い潜り、生きる為の強さを死に物狂いで手にする。
そして最終的に自分を狙っていた殺人集団を壊滅にまで陥れるのだが――最後にアキュラスに残ったものは虚しさだけだった。闘いの中を生きていく内に、アキュラスは闘いの緊張感でしか満足できなくなってしまってしまったのだ。
大切なものを喪い、平穏も失い、闘いを強いられて――最後に手に入れたのは虚しさ。自分の人生を呪う事も、神に怒りをぶつける事もできなかった。
アキュラスは更なる強さを求め、失った心を満たす為、自ら闘いの中に身を投じるようになり――アクと出会う事となる。
――……よ。に……は、まだ……な、い。
「相討ち、か……」
――闘いの中を生き、闘いで死ぬ……俺には闘い以外の事なんて残ってねえ筈なのに……また死にそびれちまった。
アキュラスは全身の至る場所から血を流しながら倒れていた。カイの水龍で大きなダメージを負ったアキュラスには、既に起き上がる気力も残されていない。
しかし、アキュラスだけがそうではなかった。
カイもアキュラスと同じように彼の反対側で倒れている。苦しそうに息を荒げながら、カイもまたアキュラスの炎の鳥で深手を負っている。
そしてカイもゲホッという激しい咳と共に口から鮮血を零した。それは闘いの傷からのものではないような、酷く病的で辛そうな咳だった。
「ゲホッ……ゴホッ!」
「――てめえ、死ぬのか?」
「お、れは……死なないッ!」
――絶対に、こんな風に死んでたまるか……。
アキュラスは視線だけをカイに向けると、苦しそうに咳込む中で必死に平静を保つカイの姿が映る。暫くしてカイは、蒼い顔で「俺の……代償だ」とだけ告げた。
「そうか……」
そのままカイはその場に倒れ込むように仰向けになり、どこまでも高い天井を見上げながら両手を広げた。まるで天へと続いているような高さだ。そのうち天使でも降ってくるかもしれない。
そんな事を考えつつ、やっと呼吸が落ち着いてきたのか、カイは目を閉じて口だけを動かす。
「やっぱり、お前強いな……精霊なだけあるよ」
「てめえも、やるじゃねえか」
「なあ……俺が考えてる事、わかる?」
「はっ……てめえの考えなんかわかりたくねえよ」
その言葉と共にアキュラスはよろよろと立ち上がった。同時にカイも気力を振り絞って上体を起こす。
「ぎゃぁああああぁ!」
上空を見上げると、降ってきたのは天使ではなく悪魔だった。耳を劈くような奇声と共に、悪の化身たちが襲い掛かろうとしている。それにも関わらず、二人はニヤリと笑いながら互いに視線をぶつけ合っていた。
「だが、きっと……俺もてめえと同じ考えだぜ」
「じゃあ交渉成立って事で!」
「はっ、交渉も何も――してねえよ!」
そして二人は同時に飛び出し――アキュラスはカイの背後の悪の化身を、カイはアキュラスの背後の悪の化身をそれぞれ貫く。ふっと笑いながら互いに背中を合わせ、自分たちを取り囲む悪の化身たちを敵と認識するように睨み付けた。
「一時休戦だ」
「ああ。後で“この勝負の決着をつける為”だからなッ!」
悪の化身たちは水と火の精霊二人の力を前にし、若干の怯みを見せている。しかし数は悪の化身の方が圧倒的に優位だ。アキュラスは「油断は死を招くぜ」と言い、自分の拳を叩いて気合いを入れ直す。
「俺が殺すまで死ぬんじゃねえぞ、カイリ!」
「そっちこそな、アキュラス!」
こうして、“強敵と再び闘う為”という理由の下、アキュラスは完全に離反の旗を掲げた。
――そんな理由で充分だろ……俺にしては上出来だ。勝っても負けても死ぬってなら……俺は闘って生きる道を選ぶ! それに、こんな死に方したら、またあいつ等に怒られちまう。
倒れていた際、走馬灯のように思い返された記憶。やっと“あちら側”へ逝けるかと腹を括っていたのだが、その中で家族たちに言われ、追い返された気がした。
――「駄目よ。兄様はまだ幸せになってないわ」
未だに闘う意味は見出せない。生きる理由も見つからない。それでも好敵手である彼等と共に居れば、いつか闘い以上に満たされる日が訪れるかもしれないと思い、アキュラスは心の内で笑っていた。
◇
「え――」
ソラの眼前が赤に染まる。自分の身体はスティールによって庇われ、そのスティールは悪の化身に背中を深く斬り裂かれていた。ソラは目を見開かせながら、スティールの身体に恐る恐る触れる。小さな掌には鮮やかな赤がこびり付いていた。
「ねぇ、嘘……嘘だよね……」
「ソラ、シア――」
「ティル兄! ティル兄ッ!」
「よかった、君が無事で……」
スティールはソラを安心させるように自然に微笑むのだが――ソラの涙は止まらず、それと同時にスティールの血も止まらない。優しく言い聞かせるように「困った、なぁ……大抵の女の子は、これで笑って……くれるのに……」と開いた口から、だらりと鮮血が零れ落ちた。
ソラは血の気が引くように顔を蒼くさせ、スティールの身体をそっと抱き、瞳に涙を溜めながらぶつぶつと何かを唱え始める。
「『地祇よ。我が契約の下、力を示せ……』」
そんな中、二人に襲い掛かろうとする悪の化身に対し――普段の彼女からは想像できない程、ソラは鋭く睨み付けた。
「黙っててッ!」
――――バキィイ!
その瞬間、頭上から現れた巨岩が悪の化身たちへと降り注ぐ。次々に砂と化していく悪の化身には目もくれず、ソラはスティールだけを見つめながら詠唱を続けていた。
「『お願い……治って』!」
――――ふわっ!
ソラが精霊魔法を唱えると、二人の周囲を温かな光が包み込む。じゅわっという音と共に、スティールの傷はみるみる内に塞がっていた。地祇の力を利用したソラはスティールの細胞を活性化し、超速で傷を癒したのだ。ソラの地祇の精霊魔法は、攻撃よりも回復の方が得意だった。
「ティル兄!」
「ソ、ラ……シア」
再びスティールが瞳を開けると、ごしごしと涙を拭いて嬉しそうに笑うソラの姿が飛び込む。ソラはスティールが再び目を覚ました事を確認し、小さな身体をスティールに寄せて喜んだ。
「よかった……よかったよぉ!」
「ソラシア……ありがとう」
力なく微笑み、スティールは頭を押さえながら立ち上がる。失った血液までは回復されないようで、スティールはくらくらする身体に「これは、ちょっと頑張らなきゃね……」と喝を入れていた。ソラは懸命にスティールの身体を支えながら、やっと再会できたたったひとりの家族の身を案じる。
「ティル兄大丈夫? まだ無理しない方が――」
「いや……とりあえず、こいつ等を片付けなきゃ」
そして杖代わりにしていた剣を構え――スティールは鋭い切っ先を堂々と悪の化身へ向けた。すっと目を閉じ、精神を集中させながらスティールは静かに詠唱を始める。
「『風光よ。我が契約の下、力を示せ。断ち切れ。春風刀刃』」
――――ザシュッ!
「ぎゃぁああぁぁ!」
スティールの放った風光系の精霊魔法により、悪の化身たちは身体がバラバラに四散していた。耳を劈くような大音響の叫び声が木霊し、悪の化身たちは身体の一部をぼとりと落下させる。
サラサラと風化する砂の向こうでは、ソラとスティールが悪の化身たちと相対していた。
「兄妹の再会なんだ。こんな怪物に邪魔されたくない」
「うんっ、ソラも――ソラシアも、ティル兄の手伝いするよ!」
二人は過去のように笑い合いながら、悪の化身たちへと立ち向かう。
こうして、“たったひとりの家族とは闘えない”という理由の下、スティールは反旗を翻す。
――僕は思い出したんだ。そして、もう絶対に忘れない。どんな理由があっても、大切な妹とは闘えない……悪いけど、妹側に就かせてもらうよ。
ずっと見出せなかった闘う意味を思い出せた気がした。正直、世界が滅ぶか滅ばないかの瀬戸際と言われても、いまいちピンとこないのは事実だ。
だけど、妹と一緒に生きる為に闘う。自分にとってはそれくらいの理由で充分だろうと笑いながら、スティールは迷いを斬り裂くように剣を振るった。
◇
ノアに「殺すつもりがない」と指摘され、ディアガルドは小さく笑みを零す。それはノアに笑いかけると言うよりも、自分自身に対する自嘲のように捉えられた。
「――お前、僕を殺したくないんじゃないか?」
「さあ、どうでしょうね? でも、氷華さんの体内に神力石の欠片があるだろうとマスターへ助言したのは僕ですよ」
初めて氷華を見た時、ディアガルドはある違和感に気付いていた。精霊のスティールから「化け物かもしれない」と称される程の、人間以上の魔力を持つ人間。しかも魔術と会得してそう日は経っていない筈だ。
最初はスティールの言葉を疑いもしたが、実際に本人を前にして、それは真実だったと思い知らされた。
そして、その謎を心に残しつつ、ノアたちの仲間として潜入した時――全てが繋がった。体内に神力石の欠片を宿すノアの雰囲気と魔力が、氷華のそれと一致したからだ。更にはノアが瀕死に陥った際、氷華の共鳴とも取れる現象と、氷華の暴走を見て――ディアガルドは確信していた。
「つまり、間接的に氷華さんを殺したようなものです。僕が憎いでしょう、ノアくん。君も目の色を変えて、僕を殺せばいい」
挑発的な言葉を聞いたノアは、そのまま力任せにディアガルドに殴り掛かり、単調なその攻撃はディアガルドに寸前でかわされてしまう。ノアがディアガルドに対して指摘した途端、彼は何故か能力を一切使おうとせずに防戦一方となっていた。そんな煮え切らない態度のディアガルドを前に、ノアは徐々に苛立ちを感じ始める。
「まるで時間稼ぎをしているようだな」
「ふふっ、少しでも長く生きていたいですからね」
「死ぬのか?」
その問いに、ディアガルドは肩をくすめながら「さあ?」と笑っていた。その表情に何か裏があると察したノアは、あまり得意ではないが必死に頭を動かし始める。
こんな時、氷華ならどう言うのだろうか。
こんな時、氷華ならどうするのだろうか。
そんな風に思案していると、ディアガルドは「そうですね。でも、せめて死ぬ前にもう一度……“あの笑顔”を見たかったかな」と初めて自分の本音を零した。
「じゃあ生きろ」
「君と僕は敵ですよ。敵に何て事を言うんですか」
一向に真実を語ろうとしないディアガルドの表情を見ながら、ノアは「もしかしたら……いや、寧ろこれしか考えられない」とある仮説に辿り着く。
常に冷静沈着の合理主義者、一番容赦なく敵を切り捨てそうなディアガルドには「そんな筈はないだろう」と思っていたのだが――改めて考えると、この仮説ならば、散りばめられていた疑問点が解決する。
「そういう事か……」
「おや、もしかして僕を倒す秘策でも思い付きましたか?」
「ああ。考えれば考える程、これしか思い付かない」
真面目そうなディアガルドが、上司である筈のアクの元に居ないという事実もおかしい。侵入者である自分たちを殺す為とも考えたが、だとしたらこの時間稼ぎのような態度は不可解だ。
きっとディアガルド程の頭脳があれば、ゼン以外の全員くらいならばすぐに封じてしまう作戦なんて簡単に思い付く筈。ディアガルドがアガルとして潜入していた時、彼の頭脳に度々助けられた事もあり、その実力は定かだ。
だったら何故ディアガルドは今も尚、この場で時間稼ぎのような闘い方をしているのか。先程口にしていた“あの笑顔”を見る為だろう。そして、“あの笑顔”の正体が、自分と同じ笑顔を想っているのだとしたら。
ノアは、ディアガルドを倒す為の秘策という名の真実をぶつけた。
「お前、氷華を助けたな? しかしそれは命令に離反する事になる……だから生きる事を諦めている」
「…………」
「氷華が悲しむ顔は見たくない。僕が死ねば氷華は悲しむだろうから。だから殺すつもりもない」
「…………」
「時間稼ぎをするのは太一が氷華を連れてくるのを待っている。そして、適当に理由を付けて太一辺りを挑発し――大方、殺されるつもりなのか」
「……アンドロイドの割にはよく働く脳ですね」
自分の心境を言い当てられた事で悲しそうに俯くディアガルドを見て、ノアは静かに金の瞳を閉じる。
――あいつなら、氷華なら……きっと!
次の瞬間、ノアは物凄いスピードで駆け出した。突然の加速によって、ディアガルドは一瞬だけ反応が遅れる。だが、ノアにとってはその一瞬で充分だった。
――――ドガッ!
ディアガルドを捉えると、ノアは重い拳を容赦なく叩き込む。ディアガルドの身体は勢いよく後方へ吹っ飛び、壁に激突すると――額から血を流しながら、彼はよろよろと立ち上がった。
「流石、アンドロイドだ……効き、ましたよ……そのパンチ……」
そのまま乱暴にディアガルドの胸倉を掴み、ノアは「もう一つ選択肢はあるだろう!」と心の底から叫んだ。ノアの真剣な瞳が氷華の強い眼差しと重なり、ディアガルドは目を見開かせて言葉をなくす。
「僕等に就け。そうすれば僕とも闘わずに済む。氷華の悲しむ顔を見ず、きっと喜ぶ顔だけ見れる。敵といっても構わない。あいつなら、氷華ならきっと迷わずにこの提案をする。救世主を目指すなら、敵くらい簡単に救ってみせる筈だ」
氷華の面影を感じさせるその言葉に、ディアガルドは黙って俯いていた。割れた眼鏡がカタリと音を立てながら落ちていく。ディアガルドは少しだけ口元を吊り上げ、ノアを見つめながら「……マスターたちに、敵うんですか? あなたたちは神力石もないのに。この絶望的な状況で、希望もない中で……一体どんな勝算が?」と問いかけた。
「希望ならあるさ。今、太一が起こしに行っている」
「氷華さんが希望だと?」
「正確には、太一と氷華だ。あの二人なら世界を救えると僕は信じている」
――僕は、氷華さんの言葉で救われた事がありました。
ディアガルドは昴として氷華に近付いた時、彼女から言われた言葉を思い返していた。氷華に話した自分の過去、あれはあながち間違ってはいなかったのだ。
ディアガルドは文武両道な父と才色兼備な母の間に生まれた。完璧な家庭環境で育てられ、数々の英才教育を受けながら――ディアガルドは父と母に恥じぬよう、必死に勉学や武術に励んだ。
しかし、実績で証明できなければ、厳しすぎる父と母は一切認めない。世間に認められる事こそが、両親に認められる為の最低条件だ。
寝る間も惜しんで勉学に励んだディアガルドは、幼いながらもその才能を開花させ、世間からも認められ、天才という名を欲しいままにしていたのだが――それはディアガルドの頭脳だけを見て、褒め称え、誰ひとり彼自身を見る者は居ない事と同義。
更にそれが、両親の要求するハードルを上げ続ける結果となってしまった。
天才や神童と称され、両親は心ない定型文だけでディアガルドを認め、褒める。ディアガルドに投げかける言葉は決まって「やはり俺の子だ、次はこれを目指せ」「これくらいできて当然ね、次も期待しているわ」等――愛情が一欠片も感じられないものだった。仕舞いには、両親はディアガルドの存在を利用し、自分たちばかり鼻を高くさせていく。
そんな生活に終わりの見えない絶望を感じたディアガルドは、“頭が悪くなった”。勉強もできなくなった“ふり”をして、世間に出る事からも逃げた。
すると利用価値がなくなったと思い込んだ両親は、まるで使い捨ての電池のように――容赦なくディアガルドを捨てた。
その後ディアガルドは孤独に生きる中、雷電の守護精霊と契約をし――アクと出会う事となる。
「氷華さんは、僕自身を見てくれたんです」
「…………」
「初めて、認められた気がした。救われた気がした」
氷華とディアガルドに接点があった事を知らないノアは眉を顰めるものの、ディアガルドの表情で「嘘ではない」という真実は判断できた。辛そうに顔を歪ませたディアガルドは、そっと額に手を当てる。
「僕は、救世主に救われたんです。だから僕は“救う一方で、誰にも救われない”救世主を……氷華さんを救う事にした」
「じゃあ、尚更こちら側に就け。お前、もう氷華とは闘えないんだろう?」
「…………」
ノアはすっとディアガルドに手を差し出し、挑発でもするように口元を吊り上げた。
「僕等と共に救おうじゃないか。世界と、救世主を」
「……しょうがないですね……今回だけですよ」
パシッとノアの手を握って立ち上がり、ディアガルドは口から零れる血を乱暴に拭う。
「最初で最後だといいけどな、こんな闘いは」
「ははっ……そうですね」
こうしてディアガルドは“救世主を救う”という理由の下、離別の決意を宣言した。
――恐らく、今頃は二人も僕と同じでしょうね……五大精霊が揃い、そしてワールド・トラベラー、異界のアンドロイドまで居るとなると……もしかしたら、こちらにも勝算はあるかもしれませんよ……マスター。
闘う意味が何となく見えた気がした。今は、自分を救ってくれた人を救う為に闘う。その後の事は特に考えていないが、きっと何とかなるだろう。
こんな風に感情だけで先走り、目先も考えずに行動する事なんて、愚かだと思っていた。自分とは無縁だろうと思っていたが――こんなに心が躍るのは初めてだ。ましてや世界が懸かっているような局面なのに。
そんな風に思いつつも、どこか楽しそうに笑いながら、ディアガルドは走り出した。
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