雨が
雨が
降り続いていた
それはいつ止むのか
誰にも知らされていなかった
わたしたちは不安で
堪らなかった
いっそのこと
もうここで全て終わらせてしまっても良かった
けれど
わたしたちはまだ生きて
この世界に立っていた
何一つ肯定的な答えを見いだせないまま
きっと死を選ぶ者と
死を選ばなかった者の差なんて
大して無いのだ
だってわたしは生きているけど
こんなにも毎日が絶望的だもの
この冷たい雨の価値を反転させようと試みた
けれど体熱は奪われ続け
か細い声はますます掠れてゆく
もうこの世界を覆う空が晴天だった時のことなんて
思い出せないな
まるで最初から雨が降っていたような気がする
最初から
この世界は薄暗くて寒かった気がしている
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます