雨が


雨が

降り続いていた

それはいつ止むのか

誰にも知らされていなかった

わたしたちは不安で

堪らなかった

いっそのこと

もうここで全て終わらせてしまっても良かった

けれど

わたしたちはまだ生きて

この世界に立っていた

何一つ肯定的な答えを見いだせないまま

きっと死を選ぶ者と

死を選ばなかった者の差なんて

大して無いのだ

だってわたしは生きているけど

こんなにも毎日が絶望的だもの

この冷たい雨の価値を反転させようと試みた

けれど体熱は奪われ続け

か細い声はますます掠れてゆく

もうこの世界を覆う空が晴天だった時のことなんて

思い出せないな

まるで最初から雨が降っていたような気がする

最初から

この世界は薄暗くて寒かった気がしている


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